洋食器の創美梅田店のブルーオニオン&ブルーオーキッド特集展からの発信が
続きます。
これはぜひご紹介したいアイテム。戻ってくる日に入荷しました。
日本代理店さんがブルーオーキッドの形(グローサーアウスシュニット)のブルー
オニオンのパターンを絵付けしたアイテムを扱っていますが、
その逆バージョンがやってきました。
824001/00582。
左の写真はハンドルの反対側を正面にして
撮ってあります。
ブルーオニオンでなじみ深いマイセンのノイエ
アウスシュニットのフォルムにブルーオーキッド
のパターン。
右上のようにこちらのバージョンのソーサーに
はオーキッドは描かれていませんでした。
ずいぶんイメージが変わるものです。
“ブルーオーキッドハイブリッド”とか名づけたくなりますね。
コレクションにおすすめ。
敬老の日
昨日は洋食器の創美なんば店の「ヨーロッパ名陶名品展」初日で応援入店してきました。
たくさんのお客様のご来店で大忙し。
こころよりお礼申し上げます。
身内が言うのもおかしいですがすごい品ぞろえです。
ちょっとここまで充実した「名品展」は久々かと。
まだまだ9月1日(月)までですからイケイケドンドンどうぞよろしくお願いいたします。
で。
うらかんは近視乱視老視の視力障害オンパレードですがなんば店の名品展にこんなのが
ありました。
Meissen 330001/53n58,330301/53n58
”Mingdrache”通称「明のドラゴン」のルーペ。
寝そべったような姿勢のドラゴンバージョンの
虫眼鏡。
敬老の日にいかがでしょう?
こういう贈り物をされるのでしたら喜んでお年寄
り扱いを受け入れます(笑)。
クリノリン人形
Meissen KRINOLINE
1800年代後半に大流行したスカートを大きく膨らませたクリノリンスタイル。
大きく広がるようにスカート下につける枠が考案されてその下着?のことをクリ
ノリンと呼ぶそうです。
アビランドの記事に登場させたユージェニー妃がのちのナポレオンⅣを身ごもって
いたときにその姿を目立たなくするためにたいへん大きく広げたスカートを身に着け
たそうです。
それがさらに大きく膨らませるトレンドに拍車をかけたわけです。
暖炉の火が引火するは、ひっかけて階段から落ちるは、ケガ人続出ですたれたとか。
そして。
このようなマイセンの一連の磁器人形のことを「クリノリン人形」と呼びます。
ロココ様式を代表するマイセン人形のカテゴリーの一つ。
不思議なことがあります(でもないか)。
左のマイセン人形は有名ですがこれは1744年に例のJ.J.ケンドラーがデザインした
名作です。
クリノリンが流行するのはその約100年後です。
うらかんの脳ミソはマイセンの歴史中心に動きますからクリノリンは1700年代に流行
したとばっかり思い込んでいました。
クリノリンなしでどういうふうにしてこんなに膨らませていたんでしょう?
わがネットショップの美形スタッフによるとペチコートで?
期せずして微妙にあやうい下着の会話が飛び交ったのでした(笑)。
マイセンの光沢金
Meissen Glanzgold
マイセンなど手描きの金彩は焼成中に釉薬としっかり結合します。
窯から出てきたときはくすんだ黄土色。
その後の磨き作業によって光り具合(ツヤ消し状からピカピカ状まで)を調整するのが
金彩磨き職人。海の砂やめのうスティックなど磨く道具で変わるそうです。
要するに焼成後に「磨き」の工程が必然。
で。
マイセンにはもう一つ秘蔵の金があります。
「光沢金(グランツゴールド)」と呼ばれる独自の金。
19世紀のマイセン発展の功労者H.G.キューン(1833年-1870年のマイセン工場長)が
開発した魔法の金。
化学者でもあったH.G.キューンは「酸化クロムの緑(下絵用グリーンの絵の具)」も発明
したひじょうに功績のある人物です。
なにが魔法か?
焼成中の炉のなかで自らかが焼きを放つのがグランツゴールド。
磨き不要。
グランツゴールドが駆使された現役代表選手がこちらです。
左:B-Form。右:X-Form。
このようなバロック様式の作品に用いられるのがお約束。
梨地状のツヤ消し風味は施釉のしかたで表現します。
ちなみにB-FormとX-Formはバリエーションが豊富ですからコレクションの際は
マイセンに詳しいショップをみつけることが先決です。
たとえば洋食器の創美のような(笑)。
ほんの一部アップしています。
マイセンの茶器
Meissen tea bowl
独語で’Kopchen’と呼ばれるハンドルのない小ぶりなカップのことをティーボール
ともいいます。
一度ご紹介しましたね。
日本や中国からもたらされた茶碗などにはハンドルがありませんからその模倣
から始まったのがほんとうの理由ですが、ヨーロッパでも喫茶の習慣があって
実用性はあったみたいです。
トルココーヒーをいただいたりもしたとのこと。
いまもマイセンには湯のみがありますが容量100cc以下の小さなカップといえば
双剣マークか中国茶器と命名されているアイテムが代表選手です。
おなじみの双剣マークシリーズ。
ベットガー器の茶托が全部で七種類
ラインアップされています。
アルカンタス、ツタ、ブリオニア、ブドウ、
ドーム、シュタインと少し大きめのマイ
セン。
マイセンはアルブレヒト城を中心とした
マイセンの風景がデザインされています。
「中国茶器」という名で登場したのがこちら。
わかりづらいですが茶托だけでなくカップ
にもレリーフが施されていてカップと茶托で
レリーフがそろうようになっています。
こちらは六種類。
サイズは双剣とほとんど同じです。
どちらも酒器にも豆鉢にもいいでしょう。
マイセンとしてはお手ごろです。
すかさず波の戯れホワイトのSサイズ
ティーポットをこんなふうに急須がわり
にご提案するのが創美流。
じつはこの組み合わせ人気絶大。
ネットショップでは
マイセンの茶器はこちらにアップしています。
マイセン 港湾風景
Meissen Hafenszene
アンティークマイセンの世界で「シノワズリ画」、「港湾画」、「戦闘画」をコレクション
することは収集家の憧れということを以前ご紹介しました。
マイセン初期のJ.G.ヘロルトによる三大モチーフです。
ヘロルト生誕300周年記念で描かれた「港湾画」のプレートの写真がありました。
こちらです。
細密技法の極致ともいわれる港湾風景はこのような豪華な金彩の窓取りのなかに
描きこまれます。
東インド会社経由でもたらされる未知なる東洋の貴重品のなかに硬質磁器もあった
わけです。
はるばる伊万里港から船積みされた有田焼もリストアップされていたはずです。
「白い黄金」と呼ばれた白磁は王侯貴族の最高の収集対象でしたからオランダ商船
が港に入るとあちこちで商談が始まったんでしょうね。
「うちは○○出すから」、「この大皿もつけてもらいたい」などと。
実際にJ.G.ヘロルトもアウグスト王とともに港へ訪れることがあったかもしれません。
東洋の憧憬も含めて着想したであろうことは間違いありません。
マイセン ブルーオニオンスタイル
Meissen Blue Onion”Style”,Cobalt blue
2007年のマイセンデイズで発表されたブルーオニオンスタイルは波の戯れシェイプ
にブルーオニオンのパターンがアレンジされたニューカマーです。
800101/28633と28472。
ティーカップ&ソーサーとプレート22cm。
波の戯れシェイプに描き込んだところが
新鮮です。
伝統のパターンがモダンなイメージにな
りました。
新商品としても通用する数少ない成功例
だと思います。
右は2004年のマイセンデイズで発表された初代ブルーオニオンスタイル。
フォルムが伝統のノイエアウスシュニットのままですからどうしてもブルー
オニオンの面影が強いです。
同じパターンでもフォルムによってずいぶんイメージが変わる好例ですね。
ブルーオニオンスタイルでまとめたページはこちらです。
空飛ぶ絨毯
「洋食器の創美津田沼店ファイナル名品展」会場よりpart5
いよいよ本日最終日。
明日は恐怖の搬出です。ネットショップはとうとう一週間以上ほっぽらかしですが
ブログだけは夜な夜な気合いで営業中。
だいぶよれてきました。
マイセンの人形でもあり壁飾りでもありのすてきなアイテムがこれです。
900700/73361。
必殺P.シュトラング&H.ヴェルナーコンビの作品。
千夜一夜ですね。
風になびいてます。
浮いているようにも見えます。
どうやって飾るか想像できますか?
おしゃれなインテリアですよぉ。
寝かせても人形が浮いているのがおわかりですか。
こんなふうにうしろにフックに掛ける穴が開いていて
掛けると立体的な壁飾りになるんです。
千夜一夜のプラーク(陶板)とコーディネイトして
飾ったらすてきでしょうね。
しゃれていて大好きなアイテムです。
こんな名品もファイナル大特価ですよぉ(笑)。
マイセン・ヘレンド・フローラダニカ・セーブル・モーゼル・アンティーク各種・リヤドロ・
Gジェンセン・ヘキスト・KPM…。
テーブルウェア全般・花器・陶板・銀器・置物・人形・直筆絵画…。
千秋楽です。
マイセン 双剣
Meissen Crossed Sword (decoNo825009)
マイセンの剣のマークは有名です。
1722年にマイセンの検査官の提案で採用されたと言われています。
それまではAugust Rex(アウグスト強王)の頭文字ARを組み合わせたマークでした。
以降、責任者が替わるたびに微妙に変化しながら今日まで受け継がれています。
剣マークの変遷のおかげでアンティークの年代考証も可能となるわけです。
つきつめてご説明し始めるとえらいことになりますからここでは割愛。
そんな双剣マークがパターンとなったシリーズがあります。
グローサーアウスシュニットのフォルムに描かれ
る双剣はもちろん下絵付けです。
ちなみに製品の裏の双剣マークもすべて手描き
です。2~3名の専属ペインターが居るんですよ。
明けても暮れても製品に剣のマークを描き込ん
でいるんですね~。下絵で。
失敗しても修正ができない下絵付けですから
かなりの熟練を要します。
洋食器の創美では「双剣」と呼んでいるこちらの825009の絵付けはそのペインターが描くんでしょうか?
よく考えたらバランスよく描き込むのけっこうたいへんそう。
少しでも位置がずれたり剣が長くなったりしても修正できませんからあなどれない技です。
美しいフォルムのグローサーアウスシュニットあればこそのシリーズですね。
マイセン磁器質のきめ細かさと伝統の下絵付け。
おすすめです。
そういえばこんなのもありました。
2003年のマイセンデイズで発表されたSword Megaと
Strewn Swords。
decoNo77a004と77a005
こちらはAquatintaといわれる銅版転写です。
「マイセン。おまえもか。」とトレンドに乗ったマイセンに
少なからずショックを覚えましたがフェイドアウトしつつ
あるようです。
波の戯れ ふたたび
Meissen Wellenspiel
ザビーネ・ワックス女史のご紹介とともに何度か登場している「波の戯れ」。
カップやプレートだけでなく、ティーポットの形がすてきとも。
波の戯れシェイプでもうひとつおしゃれなアイテムがあります。
シュガーボックスなどいわゆる「ふたもの」がとてもエレガントです。
こんな感じです。
こちらはシュガーですがあと3サイズほど
ラインアップされています。
プレートの上にセットして使えば用途はい
ろいろ。
カバードボックス類は実用重視になりがち
ですがさすが女性デザイナー。
そういえば洋食器の創美札幌IKEUCHI店にこちらのアイテムの使い手がいます。
ほんとにお料理して使っているわけですから裏管理人とは説得力が違います。
お立ち寄りの際はぜひ尋ねてみてください。