マイセンのフルーツ

Meissen Fruchtmalerei(フルーツ文様絵付け)
中国人物画、港湾画、戦闘画がアンティークのマイセン初期三大モチーフと言われて
います。収集家垂涎の的です。
インド文様、柿右衛門文様、鳥獣文様などは憧れだった東洋磁器の模倣から始まった
絵付け部門。
狩猟画、ワトー画、ひとことでは片付けられない花絵付けなどは独自の絵付けの模索と
挑戦の賜物。
それぞれの絵付け部門があってマイスターがいます。
以前お話しましたように人形絵付け(シュタファージュ)と違って食器類の絵付け(マーレライ)
には得意分野による担当制が存在するようです。
そして今日の話題はフルーツ文様。
強いて言えば「果物画」?
マイセン フルーツ210110  洋食器の創美
 手描きの窯では「鳥」や「フルーツ」は写実技法の対象
 としてたいへん難しい部類になっています。
 みずみずしい新鮮なフルーツを磁器に表現することは
 熟練を要する特殊分野というわけです。
 
 ← DecoNo.210110
 このように数種類のフルーツに花を添えたデザインが
 一般的です。
 マイセン フルーツ210290  洋食器の創美
 ←DecoNo.210290(右のコーヒーカップとケーキ皿)
 
 マイセンのフルーツでもっとも高価。
 パーパー(赤紫)の濃淡だけで表現した鱗文様の
 縁取りがまたたいへんな難易度ですが、これはど
 うみても「青海波」パターンの模倣ですよね。
おもしろいのはフルーツに寓意を込めていた点。
「なんとかはなになにの象徴」とかいう。
マイセン フルーツ陶板_1  洋食器の創美 
 りんごは「愛」をぶどうは「青春」をとかいう
 具合です。
 いちいち気にしていると疲れますから見て
 美しければそれでいいですよね。
マイセン フルーツデスクセット限定品  洋食器の創美
 超絶限定品。
 210990のデスクセット。
 インク壷、筆のインク取り?、ペン立て、
 テーブルベル、キャンドルスティック、
 とそれ専用のトレー。しかもフルーツ文様。
 またお値段?
 新宿高野の超特大マスクメロン2個入り
 桐箱付きがやっぱり10ダース以上。

洋食器ならではアイテム

ヨーロッパの食文化に合わせた洋食器ならではのアイテム。
いままでもいろいろご紹介してきました。
フルディナーウェアになるとサービス用アイテムが独特です。
ご他聞に漏れず製造中止品も数多くて裏管理人絶滅危惧種指定。
カバードベジタブル。
ウェッジウッド ストロベリー&バイン  カバードベジタブル ウェッジウッドのストロベリー&バイン(製造中止)。
「温野菜」用の器ですから冷めないようにふたがつきます。
お恥ずかしながらこの業界にはいって初めて「温野菜」っていう単語に出会ったことを告白
しておきます。
直径25cm前後が多いです。
具たっぷりのスープもばっちりですが裏管理人推奨必殺用途があります。
「寿司飯」!!
似たようなアイテムにスープチューリンがあります。容量たっぷり。
カバードベジタブルと違ってふたにレードルの柄をはさむきっかっきがあるのがふつうです。
ヘレンド インドの華 スープチューリン  洋食器の創美
 こちらはヘレンドはインドの華のスープチューリン。
 FV-00002-0-03。
 4.5リッターの大容量。
 レモンハンドルのめずらしいアイテムです。
 実物をみるとなぜかいつもぶんぶく茶釜を思い出し
 ます。
 大きなテーブルでど~んとサービスするんでしょうね。 
こちらの用途?
ふたをはずして「花活け」で決まり!
本来の使い方の命名だけでみると不要と思っても使い方がマッチすれば活躍すること
が多いものです。
カバードベジタブル=寿司飯、スープチューリン=花器。
このパターンは藤沢名店ビル店のすてきなマダムに教わったことも自白。

ラリック

LALIQUE since1905
ラリックのご紹介記事がありませんでしたね。
もちろん洋食器の創美でも扱っています。
フラワーベースがメインです。
創始者ルネ、二代目息子マーク、三代目孫娘マリークロードと受け継がれています。
宝飾デザイナーだったルネ・ラリックが香水瓶を手がけ、これが大ヒット!!
一躍有名になり1905年創業。
以来、ルネ・ラリックは数々の名品を生み出します。
アールヌーボー様式の宝飾デザイナーでしたがその後のアールデコにも見事に順応し、
室内装飾品などにも才能を発揮した天才芸術家です。
ラリック バコーントゥ  洋食器の創美
 BACCHANTES No.1220000 高さ24cm
 
 酒神バッカスの巫女が表現された
 バコーントゥ。
 ルネの作品です。
 フィギュア? 彫刻?
 フラワーベースです。 すばらしい。
スリガラスのようなフロステッドクリスタルが独特の柔らかなイメージを表現します。
造形だけでなくこういう技法を生かすアイデア。天才のなせる技。
光線の当たり方で微妙に色合いが変化するオパルセントの作品は神秘的ともいえる
表情をみせます。
ラリック ベース_01  洋食器の創美
 左奥のISPAHAN。イスファンの薔薇。
 フロステッドとクリアの両方を駆使した
 すてきな花器でおすすめです。
 大輪の薔薇を活けるとますますすてき
 なところが魅力です。
7-8年前にはこんなのも販売しました。
ラリック インペリアル限定ベース  洋食器の創美 インペリアル No.12555
99点世界限定品。50cm近い大作でした。
水面(「みなも」って読んで欲しい雰囲気です)とセットになった最高にすてきな白鳥の置物
をぜひぜひご紹介したかったのですが画像がありません(泣)。
ラリック。
もちろんグラスウェアも充実していますが花器や置物がとくに魅力的です。

ロイヤルコペンハーゲンのフィギュリン

ロイヤルコペンハーゲンのフィギュア(ちっちゃいのはフィギュリン)には名品が数多く
あります。
 たとえばこちら。
ロイヤルコペンハーゲン ゴールデンイーグル  洋食器の創美 
 Golden Eagle No.1020123 高さ50cm
 アンダーグレイズの魚や動物のアンティーク
 もコレクターの人気アイテムです。
 
 ラインアップとしてはいまでもたいへん多彩
 でシリーズ展開されている点も特徴的です。
 部門がしっかりしているんでしょう。
子供、家族やわんちゃん、ねこちゃんのフィギュリンも豊富。
クリスマスらしい題材のアイテムもほんとに可愛いのがいっぱいあります。
クリスマスって北欧のイメージが似合います。
ロイヤルコペンハーゲン スノーマンシリーズ  洋食器の創美ロイヤルコペンハーゲン ピクシーシリーズ  洋食器の創美
 スノーマン一家とピクシィ(ニッセ)シリーズ。
 ミニウィンターシリーズも雪が主役でクリスマスしてます。
ロイヤルコペンハーゲン ミニウィンターシリーズ  洋食器の創美 ロイヤルコペンハーゲン ミニサマーシリーズ  洋食器の創美
左がミニウィンターシリーズ。
み~んな身長5cmから6cmくらいのミニサイズ。
ミニウィンターがあるからには右のようにミニサマーもあったりします。
製造中止が頻発するのがたまにきずですがこの季節になるとみんな活気がでます。
なかには一年間棚下でじっと待っていた子達も出てきます。
ネットショップでも一部アップしています。
ネットショップの子達は春も夏も秋もずっとお披露目していましたよ(笑)。

モーゼルでクリスマス

モーゼルのすばらしさはご紹介済みです。
そういえば年末が近づくとワイングラスやシャンパンフルートなどがすごいことになります。
クリスマスやパーティーなどで楽しむ機会がふえるからですね。
マイセンクリスタルもロブマイヤーもGood! もちろんバカラもGood!
ですがここでこだわりの大人の選択肢としてモーゼルはいかがでしょう?
モーゼル モーツァルト  洋食器の創美
 モーツァルト。
 
 カリクリスタルの軽さと硬さあってこその名品。
 手に取ったときの軽さには誰もが驚きます。
 飲み物だけの重みを感じていただくといっても
 おおげさではありません。
モーゼル ディプロマット  洋食器の創美
 ディプロマット。
 1940年に外交官用にデザインされたそうです。
 この磨きこまれた職人技の曲面がモーゼルの
 天然水晶に限りなく近い自然な透明度を強調
 します。
      モーゼルならではの貴石カラーを楽しむならこちらです。
      モーゼル マハラニ デザイートグラス各色  洋食器の創美 モーゼル パウラ ワイングラスS各色  洋食器の創美
      左マハラニのデザートグラス。右パウラのワインS。
モーゼルが1920年に成功させた独自の天然貴石カラーは静謐な発色が特徴です。
光線の角度はガラスの厚みにより微妙に変化する上品な色合いを楽しめます。
鉛が一切使われていないモーゼルならではのもうひとつの魅力です。
江戸切子のように濃色を被せてカットした部分がクリアになるものとはまったく異なるわけ
で、裏管理人も初めてみたときは感動しました。
さらにすばらしいのは飲み物の色は忠実にでる点。実験しました(笑)。
実はボール部はクリアで反射で発色しているようです。
スコッチや焼酎党ならこちら。
モーゼル バーコレクション  洋食器の創美
 シンプルですがファセットカットが手に
 なじむバーコレクション。
 
 モーゼルの口当たりの良さの秘密は
 飲み口がすべて三面カットされている
 ことによります。
 富士山の山頂状になっています。
ワインもタンブラーもオールドファッションも口当たりの良さはほんとに病みつきになります。
お酒がすすみます。
ちょっと非日常のクリスマスにモーゼル

ヘレンドのトレー

ヘレンドはティーフォーツーやコーヒーフォーツーのユニットがお好みのようです。
オファーや発注単位でもよく見かけます。
ヘレンド パセリ ティーフォーツー  洋食器の創美  ヘレンド フォーシーズン コーヒーフォーツー  洋食器の創美
パセリのティーフォーツーとフォーシーズンのコーヒーフォーツー。
シュガーは葉型のオープンシュガー、クリーマーもモカサイズになるのが一般的。
ケーキ(デザート)皿はセットされないほうが多いです。
絵柄がみえるようにトレーは立てて撮っていますがなんとか全部のっかります。
今日の主役はこのトレー(フォルムNo.400_0_00)。
洋食器の創美ではヘレンドの仕様書に忠実でモカトレーと呼んでいますがいまいちイメージ
がわかない命名です。
ここはやはり日本代理店様の「パーティートレー」がアイテム名として大正解。
ヘレンド ウィーンのばら パーティートレー  洋食器の創美
 おなじみウィーンのばらのパーティートレー。
 幅が40cmあります。
 フラットな部分がとても広いのがポイント。
 ビーダーマイヤー調の縁飾りもかわいいです。
 こうして単独でみたほうが用途のイメージがわ
 きませんか。
季節柄、これから大活躍間違いありません。
さっきのオープンシュガーをジャムやマスタード入れにして一緒にのっけるのもgoodです。
ヘレンド ウィーンのばら ティータイム  洋食器の創美
ほら。
機能重視のオーバルディッシュより楽しそうでしょ。

マイセンでクリスマス

マイセン メイプルリーフ
Meissen DecoNo.700291
マイセン メイプルリーフ_3  洋食器の創美
 クリスマスに合わせた洋食器はたくさん
 あります。
 クリスマスツリーやサンタのモチーフで
 ムードを盛り上げます。
 それだけでもとっても贅沢ですが、それを
 マイセンでって考えたときにぴったりなのが
 ← こちら。
波の戯れシェイプに金彩とグリーンのメイプルリーフ。
そんなにクリスマスクリスマスしているわけではありませんがさりげないこだわり。
プレートは和食がまたとても似合うから不思議です。お正月もばっちり。
マイセン メイプルリーフ_2  洋食器の創美 マイセン メイプルリーフ_1  洋食器の創美 左コーヒー、右ティー。
左はコーヒーカップ&ソーサーとプレート22cmです。
色柄だけではなくてちょっと面白いカップ&ソーサーなのお気づきですか。
メイプルリーフは波の戯れシェイプのさざ波レリーフがない28***フォルムなのですが
カップ&ソーサーのソーサーだけがレリーフのある29***フォルムが合わされています。
ティーカップ&ソーサーの写真でおわかりいただけると思います。
ですからティーカップ&ソーサーの品番は長くなって
700291/28623-29613 ってなります。その意味は、
(メイプルリーフ)/(つるつるティーカップ)-(さざ波ティーソーサー)。
ティーカップ&ソーサーはただいま(本記事投稿時点)超特価です。

ウィンターにサマータイム

Summer Time‘ というマイセンクリスタルのシリーズがあります。
サ~マタ~イム♪ スタンダード。ジャズで泣けます。
ミスタサマタ~イム♪ サーカス。裏管理人世代やはり泣けます。
マイセンクリスタルは歌いませんが楽しめます。
マイセンクリスタル サマータイム_1  洋食器の創美
 ボールやプレート。
 おしゃれな形でしょう。
 涙の雫のようなシェイプに泣けます。
 小さい順に9cm、13cm、28cm。
 冷製パスタ、デザート、サラダ・・・。
 
 使えます。
コートが必要な季節になってからなにをサマータイムで騒いでるんだ。
ってごもっともです。
外は雪。
あったかい部屋であったかいお食事。
ワンポイントで冷たいものが欲しくなりませんか?
マイセンクリスタル サマータイム_2  洋食器の創美
 こんな感じで。
 マイセン波の戯れホワイトとの組み合わせ。
 フォルムのマッチングが絶妙です。

FF-Malerrei

マイセン FF画法  
Meissen Deco.No.204032
アンティークや限定品ではない現行マイセン(発注可能)でおそらくもっとも高価なカップ&
ソーサーがこちらの204032-10582。
マイセン 204032_2  洋食器の創美
 通称FF(エフエフ)。
 ドイツ語の’das Feinste vom Feinsten’の略。
 「選び抜かれた最上のもの」という意味です。
 英語のfineの最上級ですから「繊細な」の意味
 も含まれています。
 値段ですか?
 ワイルドストロベリーのティーカップが10ダース
 以上買えます。
 
いかに繊細な花絵付けであるか。ぜひ拡大してご覧ください。
虫も描かれますしお好みは分かれるところですがそういうことを超越したすごさがあります。
凝りに凝った金彩装飾だけでも圧倒されます。
何度か触れましたが東洋の写し(インド文様や柿右衛門文様)から脱却するためにも彼ら
なりの花絵付けへの挑戦が始まります。18世紀前半です。
まずは題材として銅版画の植物図鑑が採り入れられました。
そして銅版画としてのタッチまで忠実に表現したわけです。当初は銅版画独特の花の影
まで描き込まれた(影のある花絵付け)そうです。
マイセン 204032_1  洋食器の創美
 初期マイセン、バロック様式の名品です。
 モチーフはこちらのように多種多様。
 今のマイセンで何人のペインターが描けるの
 でしょう?
 究極の「花絵付け」のご紹介でした。

クリスマスツリー!!

X’mas Tree
街でクリスマスソングが流れるといくつになってもワクワクします。
「起きたらなんかもらえている」のと「ケーキが食べれる」のと
「炭酸の甘い飲み物が飲める」。
小さいころのクリスマスイブ三大特典が刷り込まれているからでしょうか。
「ALWAYS三丁目の夕日」の時代に生まれた裏管理人にとってはささやかでも
子供心になんだかいつもと違う一大イベントでした。
その予告編のように登場するのがクリスマスツリーですね。
ツリーを飾る習慣はドイツが発祥のようです。
一度ご紹介しましたが敬意を表してまずはドイツはジッツェンドルファのツリー。
ジッツェンドルファ クリスマスツリー_04  洋食器の創美
 磁器レースでできた優れものです。
 こちらは高さ20cm5段重ねのSサイズ
 8段重ね高さ30cmのLサイズもあります。
 
 かわいいロイヤルコペンハーゲンのニッセで演出
 してみました。
もうひとつやはりドイツ代表ミニチュア陶器のロイター発。
ロイター クリスマスツリー  洋食器の創美
 ツリーはさすがに陶器製ではありません。
 周りのプレゼントも別の商品です。
 高さ19cm。
 こちらは壊れません。
 ドールハウスにもクリスマスはやってきます。
 すてきなカップルならテーブル演出のアクセントに♪
スポードからはその名もクリスマスツリー
スポード クリスマスツリー_1  洋食器の創美スポード クリスマスツリー_2  洋食器の創美
ティーカップ、マグ、プレート類はもちろんツリーのホルダー付コースターもすてきでしょ!
スワロフスキー スノーマン  洋食器の創美
 「ぼくたちスノーマン一家もお忘れなく!」
 ママのケリーバッグ?は別パーツなところがにくい。
 ご存知スワロフスキーのスノーマン一家とツリー。
 商売ではなくて
 これはもうこう飾るとしか考えられません。
 むりやりこうして撮っていただきました。
定番バカラももちろんいろいろ。
あちこちで見かけます(もちろん洋食器の創美でも)ので割愛。
どれも洋食器の創美各店とネットショップでご覧いただけます。