Meissener Bleikristall ’London mit Blume’
昨日ボヘミア500PKのフラワーベースをご紹介しましたが、
マイセンクリスタルもすてきな花器がたくさんあります。
被せ色クリスタルにエングレーブ(彫刻)花模様とシャープなカットを組み合わせたロンドン
フラワーというシリーズが秀逸です。
アイテム数は数百種類。
デザインも豊富でそれぞれにサイズとカラーのバリエーションがあります。
ブルー・レッド・グリーン・アンバー・ライラック・ライトグリーンを基本に最近はライトブルー
やカッパーレッドなどのカラーも登場しています。
1年半にしてようやく先日ネットショップにも一部アップ
しました。
洋食器の創美の扱いアイテム数はロンドンフラワー
だけで350アイテム以上です。
バラエティ豊かですからとどまることがありません。
こんなテーブルウェアもすてきです。
プレートとボール。
こちらも各種サイズと形がいろいろあります。
ヨーロッパ発カラードクリスタルのテーブルウェアはなかなかありませんからおすすめ
ですね。
ネットショップのグラスウェアはこちら。
花器はこちら。
ボール等はこちらです。
増殖中です。
ボヘミア 500PK
BOHEMIA 500PK
ボヘミアはチェコの中西部の古い呼び名です。
日本でいうと紀州や尾張ってとこでしょうか。もっと広いですが。
洋食器を扱う創美ではガラス製品のことになります。
クリスタルもカリガラスもありますが、
「ボヘミア」といって知れ渡っているのはボヘミアクリスタルの500PKシリーズではない
でしょうか。
ボヘミアのデザイナーL.プロストジェドニークが1900年代初めに500番目に考案したカット
ということで「500PK」と呼ばれています。
この繊細なレースカットはこれ以上のカットは実用上不可能とされています。
ボヘミアにはガラス工房が大小無数にあって同じアイテムでも別々の工房製があります。
このレベルの製品を作れる工房がいっぱいあるってすごいことですね。
伝統的地域産業のイメージですね。日本の伝統工芸品などにあてはめるとわかる気が
します。
グラスウェアももちろんすてきですが500PKの魅力
はなんといってもフラワーベース。
迫力あります。
左の一輪挿しはちょっとした贈り物におすすめです。
ご予算が合えば裏管理人「新築祝い」100%推奨品。
好き嫌いがあまりありません。
花を活けていなくてもインテリアとしても通用します。
さらに洋食器の創美なら格安です。
ディナーセット
4人用48ピースフルディナーセット。
最近縁遠くなったフレーズです。
カップ&ソーサー、デザート皿、ディナー皿、スプーン、フォーク、ナイフ、ナプキンリングが
各4人分で32ピース(数え方はもうご承知ですよね。パーツも1ピースです)。
ポット・シュガー・クリーマー・足つきケーキプレートのティーサービスアイテムで6ピース。
ソースボートスタンド、スープチューリン、手付きサービスディッシュのラウンドとオーバル、
ふつうのオーバルディッシュ、スクエアサラダボール、レードル、
さらにキャンドルスタンドのペア。
ふ~っ。これで10ピース。
さらにこのようなケース付きです。
だらだらとご案内したアイテムがここにぜ~んぶ
収まっています。
ケースのサイズは10×14.5×h9.5。
サイズの単位は’cm’です(笑)。
そうです。ごめんなさい。ミニチュアです。
以前ご紹介したロイターのミニチュア陶器のディナーセットです。
担当バイヤーに意見を聞かれて「洋食器専門店なんだから」とカタログから洋食器のアイ
テムを物色していて選びました。入ってきました。
じゃ~ん。こんな感じです。
デザート皿の直径2cm!! 1/10スケールってとこです。
ブルーオニオンゴールドとローズバンドの2パターンご用意いたしました。
こだわりの手作り。
だって焼き物なんですよ。
プラッチック(関西風)ではありません。
細部にこだわるドイツ人気質が表れています。
ネットショップで一度ご覧ください。いろいろあって面白いですよ。
裏管理人の思いつき一言付きでアップしています。
ご来客の多い年末年始におすすめです(笑)。
ロイヤルコペンハーゲン ブルーフラワー
ROYAL COPENHAGEN Blue Flower
ロイヤルコペンハーゲンのブルーフルーテッドについては麦わら菊そっくりさん記事や
ブルーフルーテッドの記事で何回かご紹介しましたね。
ロイヤルコペンハーゲンのコバルトのアンダーグレイズ(下絵付けの青絵)でもうひとつの
代表的なパターンがブルーフラワーです。
1779年発表ですからブルーフルーテッドのハーフレースやフルーレースより100年以上
先輩です。
左がブレイデッド(プレイン)、右がカーブ。
違いがおわかりでしょうか。
braidedは「編んだ」、curvedは「曲線の」。そうです、まず地紋というかレリーフが異なり
ます。ブレイデッド(プレイン)は縁にボーダー状の編みこみ文様があります。カーブは流れ
るような地模様です(ベッキオホワイトとよく似ています)。
絵付けも違います。
左ブレイデッド(プレイン)、右カーブ。
どちらも25cmのプレートですが右のカーブの方が絵付けが多いでしょう?
プレートやディッシュ類にはこのようにオフセットさせて絵付けされるのがカーブの特徴で
もあります。
カバーのつまみの形状も全然別物となります。
ブーケは、ばら・ポピー・マーガレット・カーネーションなど15-20種類の花からペインターが
選んでアレンジしますので色合いも含めて完全一致するものはまずありません。
違いを楽しむわけですね。
最近はいろいろなバリエーションがでていますが結局はこのオリジナルの一部を使って新
しい提案をしているということです。
ブルーフラワーのブレイデッド(プレイン)とカーブをご紹介しましたがもうひとつ。
裏管理人もお気に入りだったアンギュラ。
正確にはブルーフラワーブレイデッドアンギュラでしょうか。
ご紹介済みのヘンリエッテと同じシェイプです。
パターンはブレイデッドと同じです。
描けないんではなくてこの形を作らなくなった
から製造中止なんでしょう。
1830年代にG.F.ヘッチというデザイナーが考案
した形をA.クローが完成させました。
angular=「角のある」です。
かっこいいですよね。
もうずいぶん長い間見かけません。
実はこのブルーフラワーアンギュラのコーヒーカップ&ソーサーが出てきたんですよ!!
今なら洋食器の創美全店にあるはずです。
もちろんネットショップも現品売り切りでアップしています。
マイセン 貼花装飾
アンティークマイセン スノーボール(Schneeballen)
「貼花装飾」の代表スノーボール登場。
一枚一枚の花びらを手でつくってからカップ&ソーサーや花器などに装飾する熟練職人
による超絶技法を「貼花装飾」といいます。
何点かご紹介しましたね。
当然焼成の際の収縮でひびが入ったり割れたりすることもあるでしょう。
また、アンティークでは完品のものはほとんどありません。
この程度だからいくらいくらの世界です。
その貼花装飾の代表選手がマイセンの「がまずみ」。いわゆるスノーボールです。
←どちらもグレードの高い1800年代後半の作品です。
ぜひ拡大してご覧ください。
全面に覆われた花弁はもちろんすべて手作りです。
さすがにカップの実用性云々は野暮な話ですね。
装飾に凝ったロココ様式ここにあり。
一つ一つの花弁の大きさがが曲面に応じて変化しているのが
お分かりでしょうか。
さらに埋まりかたが均一です。
かてて加えて花びら一枚一枚と花芯には手描きの絵付けが
施されています。
気の遠くなるような作業です。
ここでご紹介している作品はすべて洋食器の創美のアンティーク展に出品されていた
アンティークです。
現代でも制作されますが残念ながら繊細さが異なります。
花弁への彩色がなかったり花の大きさや密度の均一性がどうしても見劣りします。
名誉のために添えますが今のマイセンの職人ができないわけではないと思います。
かけていいコストの違いではないでしょうか。
マイセンの名をかけて王侯貴族の発注に応えて制作した作品と比較するのは酷。
久々の愛機SH702iD(ふるっ)による画像で荒れています。
貼花装飾のカップ&ソーサーはこんなふうにソーサーを裏返して飾ったりします。
もう完全なキャビネット作品(魅せる目的で飾り棚に飾られる至高の逸品)です。
こんなに凝った装飾なのにバードの絵付けはどれもなにゆえシンプルなのか?
主役は「がまずみの花」というマイセンの考えの表れだと思います。
洋食器の創美にはだいたいいつも在庫がございます。
日本でもよく見られる10月に赤い実をつけるがまずみ。
花言葉は「私を無視したら死ぬ」(愛は死より強し)。
見た目より想いは深いのです。
バカラのミルニュイ
BACCARAT Mille Nuit
昨日アラベスクをご紹介しました。
おしゃれなバカラのプレートではミルニュイも人気です。
「千の夜」。
デザイナーMathiasによる光の提案です。
プレートは16cm、22cm、26cmの三サイズ。
アラベスク同様、チャイナとのコーディネイト
がすてきです。
←ウェッジウッドのドルフィンプラチナと。
ミルニュイにはサラダボール(ディッシュ)とスモールディッシュもあります。
微妙な曲面にシャープなカット。
バカラクリスタルの美しさを引き出すみごとな
デザインですね。
アラベスクもミルニュイもバカラ社のなかではテーブルアクセサリーという分類になってい
ますがミルニュイは他の分類のアイテムも豊富です。
もしかすると一シリーズでもっとも多彩なバカラかもしれません。
グラスはステム系もバーウェアもあります。
写真は壁につける照明ウォールユニットですがシャンデリアからキャンドルスタンドまで
照明関係だけでもすごいラインアップです。
花器あり、時計ありでとても力が入ってます。
アラベスクと同様にクリスタルのプレートのご案内のつもりが暴走気味になってしまいま
した。
どちらも涼しげでちょっと贅沢な演出におすすめです。
バカラのアラベスク
BACCARAT Arabesque
組み合わせや使い方で何度か登場させていただいたバカラのアラベスク。
プレートが12cm、16cm、20cm、25cm。
それと口径12cmのボール。
5アイテムのラインアップです。
16cmから25cmまでのプレートはぜんぶデザート
プレートとなっています。
←こちらは25cmと16cmのプレート
「アラベスク」はイスラムの世界の美術様式。
唐草文様に通じるような幾何学文様のことです。リムの部分がそうですね。
脱線しますが「グロテスク」文様っていうのもあります。こっちはローマ発。
洋食器の創美の研修で見学したバチカン宮殿の回廊のフレスコ画がとても印象に残って
います。ラファエロが監修したとか。
言葉として「グロテスク」って使われている意味合いとは全然違っていました。「不気味」
とか「異様」とかっていうイメージじゃないですね。すてきでした。
バカラのアラベスクはグラスのないめずらしいラインアップ。
使い方いろいろです。
涼しげなクリスタルは暖かくしたダイニングルームに似合います。
KPMベルリンのベルリンピアンタ
KPM Berlinは「ケーピーエム」と呼ばれます。
今日ご紹介するのはちょっとややこしくて、KPMベルリンのベルリン・ピアンタです。
‘BERLIN pianta’のほうの「ベルリン」はKPMベルリンの決めたシェイプの名前です。
以前ご説明したようにKPMにはクアランドやノイジェラットというようにシェイプ名と
デコレーション(絵付けパターン)No.がシリーズ名になります。
こちらはベルリン46番になります。
ただピアンタ(ドイツ語で「野草」という意味)っていう愛称のあるシリーズなんですね。
このシェイプ(ベルリン)は1998年のハノーバー工業製品デザイン賞を獲得した新しい
シェイプです。
シンプルでいて無機質ではない優雅なフォルムはミランのEnzo Mariとの共同デザイン
の賜物です。
まん中のプレート22cmと28cmにパカラのミルニュイのプレートをコーディネイトするとそ
れはもう最強最高最上の雰囲気になります。
右のデザートボールやスーププレートもこれまた用途が広くて重宝します。
またポット・シュガー・クリーマーのデザインが
秀逸(拡大してみてください)!
シュガーを半ダースお求めのお客様も。
ティーソーサーにセットしたらもうそれだけで
奥様方はメロメロになること請合います。
水彩画のような上品な絵付けはKPMならでは。
ドイツに自生する67種類の野草がアイテムごとに決められています。
各店に見本帳もございます。
ネットショップも必死のサンプル集めで一部アイテムは全パターンアップしています。
控えめな影のある花絵付け。淑女にお似合いです。
お正月とマイセン part1
いくつになってもクリスマスはわくわくします。
と先日お話しましたが「お正月」はというと。
お正月もいつもと違う楽しさがあります。
毎晩「はよねぇや(関西弁です)。」って言われるのに「まだねたらあかんで。」って言われ
る大晦日がまず新鮮。
そしてお正月は基本的には朝から家族全員がそろうことが一番の良さですね。
‘Little Europe in your life’とか言ってますが裏管理人は24時間ほろ酔いが許される
こたつ・家族親戚・犬・猫・白熱の大貧民がセットになった純和風お正月がいいです。
洋食器の創美では創業のころからコバルト単彩の洋食器で「和」の提案をしています。
みんな結局「純和風」なんです。
ですからこの三連写もずいぶん前のカットです。
ブルーオニオンとブルーオーキッドと青い花。
コーヒーカップ&ソーサーとケーキ皿が二組の
6ピースセットの分解一人用「和」セッティング。
ソーサーを単独で小皿に。
カップの単独は花活けや小鉢に。
こういう感じで二人で差しつ差されつのお正月もいいですね。
ドン・キホーテ
Don Quixote
松ちゃんが大好きなドンキホーテは「ドンキー行く?」みたいな呼ばれ方しています。
裏管理人お気に入りの近所の某ホームセンターも先日飲み込まれちゃったようですっかり
様変わりしていました。
ドン・キホーテ・デ・ラマンチャ。
付き人サンチョ・パンサ。
17世紀初めのスペインの有名な小説ですね。
世界中で聖書に次いで出版されている超弩級ベストセラーとは認識不足でした。
「史上最高の文学百選」第1位とか。
マイセンにもドン・キホーテを題材にした陶板があります。
これは本の挿絵からでしょうか。
荒野を行くドン・キホーテとサンチョ・パンサ。
貧相な感じと可笑しみが現れていますね。
間違ってもアウグスト強王にはみえません(笑)。
写実を交えつつの難しい絵付けです。
これを現代マイセンの天才P.シュトラングがデザインするとこうなります。
ドン:30×18cm、サンチョ:22×18cm
以前ご説明しましたし、よくご存知の方なら
「なんでP.シュトラングが陶板をデザインするんだ」とご指摘になります。ごもっとも。
P.シュトラングはフィギュアなど造形のデザイナーですからね。
この画像ではわかりにくいのですが実はこの陶板はでこぼこと凹凸があって柄の部分
は浮き上がっています。
微妙に立体陶板なんですね。ですからP.シュトラング。
そして絵付けのデザインはH.ヴェルナー大教授様。
そうです。このユーモラスな陶板はシュトラング&ヴェルナーの現代マイセン黄金コンビ
による作品なのです。
注:ご承知かと思いますが「オリジナルデザインが」という意味です。
洋食器の創美はマイセンに限らず陶板は自信あります。