マイセン
手びねり人形の十二支シリーズ。
2006年マイセンデイス発表作品です。
「マイセンデイズ」は世界中の正規ディーラーをマイセンが工場に招待して開催される新作発表会です。
毎年9月に開かれます。ちょうど今頃です。
「手びねり」っていうのは型を使わないで手で直接磁土をこねて作る方法です。
小学生の粘土細工みたいなものですね。そんな簡単ではありませんが。
何度か登場したペーター・シュトラングが考えた技法です。
寅。ほとんど猫です(笑)。
‘Signs of the zodiac’というタイトルですから十二宮を干支になぞらえて制作したんでしょうね。
デザイナーの感性が色濃く現れる技法ですので干支の動物がとってもユニーク。
「巳」は完全にコブラです。
「辰」。もうこれはかわいいペットとしかいえません。
それぞれの人形が金彩の看板を捧げ持っていますがやっぱりよくわからないところがご愛嬌。
「ぼくは申年です。」
造形としては「酉」がけっこう凝ってます。
高さ10.5cm。
型なしで制作するわけです。マイセンの磁土で。2-3体並べるとすごくすてきです。
ちなみに裏管理人は年男です。
なにをかくそう「豚年」なのでした。
子猫の陶板
一昨日の朝のTVで「ねこなべ」ご覧になりました?
裏管理人は犬派からの転向組の猫派です。15年以上ずっと三匹以上が同居状態。
プライベートでは家族共同ねこがらみブログも・・・。
で。リンドナーの子猫がモチーフになった陶板が入荷してきました。
こんな感じです。外寸で10cm×14cm。
癒し系のちょっとしたインテリアにいかがですか。
直射日光もへっちゃらです。湿気も大丈夫(枠は木製ですので注意)。
裏にフックに掛ける金具がついています。小さくて軽いですからどこにでも飾れます。
けっこう大胆な仕上げぶりです。
昨日10種類アップしました。贈り物にもおすすめです。
読書の秋?
マイセン2006年度限定品 ’Porcelain book’ (Symbols)
290390/58992 lim.50
なんば店「ヨーロッパ名陶名品展」で面白いマイセン限定品が入荷していたのでお約束通り
撮ってきました。
2006年のテーマは「J.J.ケンドラー生誕300周年記念」(Kaendler-Edition)と
「マイスターによる限定品」(Limited Masterpieces)でした。
これは’Limited Masterpieces’。世界限定50点の「ポーセリンブック」。
なんとマイセンの陶板(磁板)でできた「本」です。
11cm×8cm。厚さ約1.5mm!!
表紙と裏表紙+マイセンの歴代パターンから象徴的な図柄を描き込んだ5枚(10ページ?)を製本?した希少品です。
最初のページは伊万里。
裏にはパターンに含まれた寓意が記されています。もちろんこれも手描き。
3ページ目は「FF画」。最上級難易度の花絵付け。
こんなふうにあとはフルーツの絵柄やパグ犬などのページが陶板で綴られています。
こんなに薄い陶板を焼成すること自体、たいへんな技術ですね。
裏表紙には”LM”のマークとシリアルNoが記されます。
パタン。
出張中なのです。
今日・明日はなんば店入店です。そうです。天下無敵の「ヨーロッパ名陶名品展」なので。
「ヨーロッパ名陶名品展」のことはなんどもご紹介しましたね。
またご紹介できるようにケータイ撮影会して帰ります。
先日梅田店のことに少し触れましたが洋食器の創美関西進出一号店はなんば店です。
1995年9月でした。
洋食器の創美出店ラッシュの時代。関西出身の裏管理人が担当となったのでした。
1月にあの恐ろしい阪神大震災のあった年です。
偶然が重なったタイミングでしたが芦屋・宝塚・西宮方面のお客様が多かったのを覚えています。
「もう絶対買わないと思ったけれどやっぱりありあわせの食器だとさびしくて。」
「でも使わないで飾っておくのだけはやめるわ。」
被害に遭われた皆様共通のお話がとても印象的でした。
今は奈良・堺を始めお客様のお住まいは梅田店とうまく分かれています。
とってもアットホームな飾らないお得様が多くて楽しい雰囲気のお店ですのでミナミへお出かけの際はぜひお気軽にお立ち寄りください。
四角いお皿
スクエアプレート。
ここでご紹介するのは深くないフラットな正方形のお皿です。
洋食器にはもともとはないアイテムだと思います。
「丸」だったら切り分ける前のケーキをサービスするためのプレートになります。
これはこれで和食にバッチリ。お寿司、お寿司。
脚付きケーキプラターはちょっと使いにくいですか。
センターピースの台に。
クリスタルボールにフルーツを盛って上にのせたらステキかも。
で。トレンドのスクエア。
「KPMベルリンのドイツのショップで四角いプレートに和食のセッティングがディスプレイされていた」というヨーロッパ研修メンバーの目撃情報があったくらいです。
ほんとでした。この商品だったんです。
KPMベルリンのZEN。「膳」、「禅」からの命名でしょうね。「まさしく!」って感じです。
天下のKPMの手描きがはいるとさらにグレードアップ。
居ながらにして高級料亭。
イメージを崩さない上品なパターンと色彩が秀逸です。
天下のベッキオホワイトも黙ってはいません。さすが。
ヨーロッパ陶磁器デザインの趨勢はクラシックモダン。それに不思議とマッチする日本文化。
生活に溶け込む時代です。楽しみましょうね。
「英国展」と「在庫処分セール」
今日はセールのご案内と実店舗のお知らせをさせてください。
【英国展】
ボーンチャイナによる独自の陶磁器文化をもつ英国を代表する名窯の特集です。
このブログでもご紹介したロイヤルクラウンダービーやスポードの新入荷アイテムは要チェック!!
もちろんウェッジウッドも。
洋食器の創美らしい企画ですのでお楽しみ下さいね。
【在庫処分セール】
一転、こちらは商品群にまとまりはありません。
でも今のご時勢で60%OFF、70%OFFはなかなかありません。
たとえば、ご新築祝いに大人気のボヘミアレースカットのアイテムが全品60-70%OFFです。
【関西にお住まいの方へ】
裏管理人の地元関西の洋食器の創美は梅田となんばと神戸の三店舗です。
梅田店。
梅田スカイビルの麓にある梅田店。新梅田シティってわかります?
こんなところです。
駅から遠いです。陸の孤島と呼ばれています。
でも。
店構えは全店トップのハイグレード。
ゆっくりできるお店です。一番最近まで担当していた実店舗です。
洋食器の創美オフィシャルサイトの店舗紹介ページがもっとも遅れているお店です。
そんな梅田店の店長が最近気づいたんですね。ネットのポテンシャルに。
洋食器の創美ネットショップメンバー同様、WEB音痴ですが気合充分。
頑張って店長ブログを開設しました。応援よろしくお願いします。
裏管理人も全面的にバックアップ体制で店舗紹介ページも一大リニューアル予定です。
大阪駅北口周りの再開発を含めこれからは梅田店の時代です。
どうぞよろしくお願いいたします。
シルバーオーバーレイ
アンティークが続いていますが、
今日はシルバーオーバーレイ技法のお話です。
これ。ジノリのアンティークです。
こういうのをシルバーオーバーレイっていいますが「銀巻き」というとちょっと「通」っぽい。
1840年ごろに電気メッキ技法が開発されてチャレンジャーが磁器にも銀メッキしたんですね。
昔聞いたことがある裏管理人の微妙な記憶によれば、
①まず導電性の高い素材で絵柄を転写したり手描きしたりします。
②絵柄に電線をつないで電解液に浸けて銀メッキします。
なんですが。
わざわざこのアンティークを採り上げたのはその話を聞いたときに印象に残っていたことがあったのです。
それは。
「絵柄自体が電極になるので必ず絵柄が全部つながっていないといけない」
それを思い出してそういう目で見てみると。
ほら。カップの総柄パターンと脚の部分が強引につながっています。
向こう側もそうなっていました。デザイン上の必然性はありませんよね。
ソーサーもカップもぜんぶ途切れた箇所はないのでした。
ちょっとしたことですが知っていると面白い発見があるものです。
スージークーパー
Susie Cooper (1902年-1995年)
スージークーパー。
なんだか語感がいいです。日本にはとくにファンの多い英国の陶磁器デザイナーです。
亡くなった1995年に出版された「スージークーパーのある暮らし」(このブログのテーマは「洋食器のある生活」偶然です)が日本での大ブレイクのきっかけだったことはよく知られています。
そのままの勢いで人気も日本発。
それで英国本国でも見直されたといっても過言ではありません。
1930年、弱冠28歳で独立。
アールーヌーボーからアールデコへ移行していたころですね。
スージークーパーについては詳しいWEBサイトがたくさんありますからあとは他に譲ります。
藤沢店に入荷していた1950年頃の作品のご紹介です。
通称「ブラックフルーツ」。
いろいろなタイプがあってこれはグレープとチェリー。
ウェッジウッドファンで勘のいい方はなぜ裏管理人がこのアンティークを採り上げたかおわかりでしょう?
そうです。「グレンミスト」(Glen Mist)。
スージークーパーが1960年にデザインしたパターンをウェッジウッドが復刻したんですね。
ブラックフルーツとの共通点が感じられて面白いでしょう。
それでご紹介してみました。
アンティークのGlen Mistをみつけて一緒に使ったら楽しそうです。
ロイヤルコペンハーゲン アンティーク
なじみやすい?すてきなアンティークを
「ヨーロッパ名陶名品展」藤沢店会場で撮ってきました。
例によってケータイなので画像の質は大目にみてください。
ロイヤルコペンハーゲンのブルーフルーテッドフルレース初期のモカカップ&ソーサーです。アンティーク。
脚がついているのわかります?こんなです。
アーノルドクローがデザインしたときのデッサン画がよく紹介されていますがオリジナルデザインはこんなふうになっています。
定番として製品化するのはコストがかかりすぎて取っちゃったんでしょうね。
これはコーヒーですが現行品にはご承知のように脚ありません。
1924年製でした。ROYAL COPENHAGENの上のバー(線)でわかるんですよ。
写真ではわからないと思いますが感動したのはその薄さ!!
透かしてみるとパターンが全部透けて見えます。
カップもソーサーもほんとうに繊細そのものです。
手描きも丁寧で欲しくなったくらい。
続いてやはりロイヤルコペンハーゲンのアンティーク。
超絶人気ミッドサマーナイツドリーム(マイセンではありません)。
こちらもアーノルドクローが19世紀末にデザインした名品です。
アールヌーボー様式のフォルムにアンダーグレイズの淡い彩色。繊細で優雅。
「マーガレットサービス」という名前だったそうです。
1930年代まで制作されていました。
そして1980年代から1990年代前半まで復活。
が。あまりに手間がかかり過ぎるためコストが合わなくてまた製造中止。
洋食器の創美創業の頃は現役でしたからまだそろえている途中のお客様もいらっしゃいます。
ピンクとブルーがあって特にピンクは大人気。
こちらはそのピンクのティーカップ&ソーサーです。第二世代の作品でした。
多少高くなっても再度復活して欲しいですね。
ボール
「ボール」というとサラダボールが思い浮かびますか?
サービス用(複数人数分盛れるサイズ)のイメージ。
「コンポート」っていうと足付き。これもサービス用と個人用があります。
今日は個人用のボールについて。
日本語でいう「深鉢」、「お碗」みたいなアイテムはすごく使い勝手がいいですね。
サラダソーサーとかオートミールとかいう呼び方もします。
ウェッジウッドのコロシアム。カップの向こうにみえるのはサラダソーサー。
白磁なら天下無敵最強の
ベッキオホワイトはフルーツソーサー。
手描きで勝負。ロイヤルコペンハーゲンの
ハーフレースはボール16cm(574)。
みんなアイテムの呼び名が違って面白いです。用途は同じです。使えます。
カップ&ソーサーのソーサーが単独で使えるマイセンは何度かご紹介済みですね。
「青い花」は初登場です。相棒のコーヒーカップは右の方で花活けとして活躍。
サラダでもフルーツでもヨーグルトでもなんでもいいんです。
お酒を嗜みながらっていうときなんかいいですねぇ。酔えませんか。
コロシアムのようにそのままでもOKですが他の3例のようにケーキ皿やデザート皿を
敷くとよりいっそう優雅な気分を楽しめます。
いずれクリスタル系のボールもご紹介しますね。