自宅の梅の蕾がほころびました。春の予感。
紅梅と白梅なかよく咲きました。
「仕事で使うから」と100万回唱えてようやくデジカメをGET。
愛機ケータイSH702iD(ふるっ!)からIXY910ISへ。最初の画像です。
梅が咲いたらこれしかありません。
HEREND ’Prunier famille noir colore’
和名「黒地紅梅」(PFNC)。
ご覧のように紅梅も白梅も表現されているのに
「紅梅」としてしまったのがちょっとややこしい。
画像がなくて残念ですがこのパターンで花をまっ
たく彩色していないタイプもあってそちらを「黒地
白梅」としているんです。
ちなみに黒地白梅はPFNB。’Prunier famille noir
blanc'(PFNB)の略です。
ね。ヘレンドのパターン名は彩色(colore)しない空白(blanc)っていう表現です。
でもまあ「黒地白梅」で正しいわけですからそれはそれでいいんです。
目くじら立てることはありません。
ただね、さらにこんなのもあって。
HEREND ’PFC’
「白地紅梅」となります。
地色の「黒」のnoirがパターンイニシャルから
消え去りました。
こちらはさすがに白梅がありません。
「黒地紅梅」、「黒地白梅」、「白地紅梅」。
ある意味わかりやすいです。
「白地白梅」もリクエストしてみましょう(笑)。
絵画つながり
My favorite item4でマイセンのV.ブレッチュナイダーのことに触れました。
昨日はペルシャ絨毯絵画のことをご紹介しました。
今日はV.ブレッチュナイダーの直筆絵画を数点ご案内させてください。
水彩ですが色使いなどに「らしさ」があります。
左はマイセンといえばこの眺めの「エルベ川とアルブレヒト城」。
16世紀にマイセン市内に建てられたこの城と聖堂は1710年からJ.F.ベトガーの
仕事場ともなりました。
ヨーロッパで初めて硬質磁器製法を開発したJ.F.ベトガーはそのプレッシャーと
薬品とそれをまぎらわす飲酒が原因でわずか37歳で生涯を終えます。
城内には「ベトガーの間」が今も公開されています。せま~い、くら~い一室です。
そういえば研修旅行の際に尖塔の上の方まで登らせてくれましたが真剣に怖か
った記憶が…。
右は裏管理人にも馴染み深い荒川上流です(嘘)。場所は不明です。
絵画の良し悪しはよくわかりませんが自分が
好きなデザイナーですからなんでもよく見え
ます。
マイセンの一流ペインターともなれば美術大学
で学んだりマイセン付属養成学校で研修したり
した上で研鑽に研鑽を積んでさらに認められて
初めて一人前なわけですから、
あとは個性ですね。
上の「川」風景画二点はV.ブレッチュナイダーが20歳代のときの画ですが、
マイセンの養成学校入学が14歳でしたからもうすでに稀有な絵付師の片鱗
を見せ始めているわけです。
いつのころから花とフルーツを主題にするようになったのでしょうね。
これはなに?
「ヨーロッパ名陶名品展」にはさまざまな名品がそろいます。
先々週の雪の梅田店からも何回かご案内しました。
例の愛機SH702iD(お約束のふるっ!)ケータイ画像がまだありました。
この絵なんですが…。
なんともピンボケで申し訳ありませんが何に見えます?
もちろん「花」ですが、陶板とか油彩とか。
実はこれペルシャ絨毯なんですよ。
Tabriz(タブリーズ)産。
「絨毯絵画」とも呼ばれます。
イラン国内でも憧れのペルシャ絨毯産地でひじょうに
細密な逸品を織り上げる工房が集中しています。
実物を見ても遠目ではとても織物には見えません。
間近でみるとたしかにペルシャ絨毯です。
タテ糸が二本一組という世界で唯一の織物、ペルシャ
絨毯の世界もたいへん奥深いものがあります。
実用性が忘れられがちなところが惜しいですね。
こちらは観賞用にデザインされていますから実用性
云々には当たりませんが。
価格帯の広さには驚きますが洋食器の創美なら
安心です。
来月は裏管理人の担当実店舗府中店が「名品展」を開催します。
陶磁器、ガラス製品にとどまらず、イタリアンクラシック家具・ペルシャ絨毯まで
すごいことになります。します。
ぜひお楽しみに。
ウェッジウッド 製造中止品カタログ その3
カラーバリエーション その3
HEREND MAC&MACV
カラーバリエーション第三弾はヘレンドのシノワズリシリーズから。
地色違いの2パターンの出場です。
左:マカオ(MAC=Macao)、右:マカオグリーン(MACV=Macao vert)。
マカオブラックとは呼びませんから黒地がマカオのオリジナルなんでしょうね。
彩色で白磁の地色の部分をすべて埋め尽くすファミーユ・ノワール技法の代表的
パターンです。
澳門でマカオ。
大人の漢字脳ドリルに出てました。
東洋の未知なるイメージに極楽鳥が
つながったのでしょうか。
まさしくエキゾチックな色合いです。
それにしてもマカオ(黒地のほう)の
次にさらにグリーン地を着想すると
ころがすごい。
アーリーモーニングティー
early morning tea
英国の喫茶習慣は時間ごとや一緒にいただくものでいろいろに区別され
ています。
アーリーモーニングティー、モーニングティー、アフタヌーンティー、
ハイティー、アフターディナーティー、…。
朝の起きがけのティータイムがアーリーモーニングティー。
こればっかりは採り入れている日本のご家庭はまずないのでは?
部屋までサービスしてくれる人が必要なのが致命的です(笑)。
「お目覚めはいかがですか?」などと言いながらベッドサイドまで運んできて
もらうのが前提ですから。
当然ベッドでいただかねばなりません。
「あら。今日はお天気もいいこと。」などと。
濃い目の熱い紅茶を淹れたポットと温めたカップで優雅に。
ポット・シュガー・クリーマーとカップ&ソーサーに
それが全部のるトレーが基本アイテムでデジュネ
セットとも呼ばれます。
こちらは少し違うセッティングですが右上のポット
は550ccのアーリーモーニングティーポット。
シュガー・クリーマーも小ぶりです。
以前ご紹介した下のティーフォーワンもいいかも。
さすがに英国王室御用達だけあってAynsleyにはティーポット(S)ではなくて
アーリーモーニングティーポットというアイテム名が生きているわけです。
ぜひみなさん日本流・それぞれのご家庭流アーリーモーニングティーに挑戦
してみて下さい。
裏管理人がもし万一ベッドで紅茶を飲んでいたら、「病気なんだ」と判断される
ことは確実です。そもそも布団です(笑)。
ここはベッキオホワイトでしょ!?
今週の休みは同居人とイタリアンレストランでランチタイムでした。
ちょっとした記念日です。
すぐ近所のファミレスに毛が生えたくらいのレストランへ直行。
当然格安ランチコースと単品オーダーの合わせ技つつきあい作戦発動。
食べ散らかしたあとのコースの「おまかせオードブル」。
濃い目の味付けでしたが美味しくいただきました。
どうしてもこういうときに味より器が気になる悲しい性。
ここは絶対ベッキオホワイトのスクエアプレート30cm
がドンピシャかと。
これは26cmと21cmの重ね技。
21cmは超絶人気ですが30cmはかわいそうなくらい動かないです。
ポンポンポンとのっけて「どうぞご自由に。」みたいなサービスにけっこう向いてる
と思います。
ま、ランチコースで本日のピッツァ3種類または本日のパスタ3種類から選ぶところ、
「ピッツァは牡蠣のトマトクリームで、え~とパスタはペンネゴルゴンゾーラ…」と
てっきりどちらもついてくると勘違いするお客では贅沢というものです(笑)。
マイセン幻影
Meissen
Der Sammler ’Utz’ 900300/73530
Sammler=収集家。
ウッツ男爵は当時のチェコスロバキア生まれのマイセン磁器の伝説的なコレクター
で実在した人物です。
死後のコレクションの行方を案じて死の直前に自らすべてを壊したといわれますが
2001年に遺族により一部のコレクションが発見され翌年のサザビーズに出品され
たのは洋食器の世界では有名な話です。
小説にも映画にもなった稀有な人物です。
映画は邦名「マイセン幻影」で日本でも公開されたそうですが残念ながら観ていま
せん。
撮影の際にマイセンは1000点以上の作品を貸し出したそうです。
映画に出てくるウッツ男爵。
コレクションのマイセンの磁器人形を手にとって愛しむ
収集家としての至福の場面。
その時間を現代マイセンの天才彫塑師ペーター・シュト
ラングが止めてみせたのがこちらの作品です。
映画化を記念して1992年に発表された高さ36cmの
マイセン磁器人形。
「マイセン磁器人形で遊ぶマイセン収集家のマイセン
磁器人形」
ということになります。
映画でウッツ男爵を演じた役者によく似ているそうです。
定番化されていて発注可能なところがすごいですね。
洋食器の創美にも何度か入荷しました。
ちなみにウッツ男爵が楽しんでいる人形は「イタリア喜劇」(コメディア・デラルテ)
と呼ばれるカテゴリの有名なマイセン人形です。
人がずっと居ることのない玄関や廊下、踊り場なんかにいいと思いませんか。
怖い?
ウェッジウッド ジャスパーウェア
WEDGWOOD Jasper
うかつにもウェッジウッドのジャスパーをご紹介していませんでした。
ウェッジウッド開窯1759年。
クィーンズウェア(磁器に近い陶器です)の開発でテーブルウェア文化を
中産階級に広めた功績は民窯ウェッジウッドの真骨頂といえます。
その15年後、1万回以上の試行錯誤を経てジャスパーウェアを開発。
みなさんよくご存知の’White on Pale Blue Jasper’の誕生です。
素焼き風味の独特の風合い。
むか~し、百貨店さんの「大英国展」でジャスパーは
使って使ってツルツルになってからがホンモノってウ
ェッジウッドの美しい女性に教わったことがあります。
「汚れたらタワシでごしごし洗ってください」とも。
なめらかな生地になっていくみたいです。
自宅のいただきもののジャスパーのウェッディングプレートもそれを思い出して
クレンザーをつけたタワシでゴシゴシやった覚えがあります。
丈夫なんですね。
ジャスパーといえばウェッジウッドのトレードマークの
「ポートランドの壷」(写真手前)が有名です。
プレステージアイテムもいろいろ作られています。
こちらはジャスパーセージグリーン。
後ろの二点はワイン&ウォータージャグということ
でしたがご覧のように巨大な作品でした。
高さ60cmはあったと記憶しています。
限定品のアラベスクのセット。
こちらはポートランドブルーという色です。
ジャスパーのティーカップといえばちょっと舌触りが気になるし、インテリアとしてお
飾りのかたが多いのではないでしょうか?
一番お伝えしたかったのは「使って使って貴方だけのジャスパーにしてみてください。」
っていうことなのでした。
イースターエッグ
EASTER EGG
キリスト教徒の世界でもっとも重要な日「復活祭」。
イエス・キリストの復活をお祝いする日で「イースター」ともいいますね。
今年は3月23日と4月27日(教会によって違うみたいです)。
その日にいろいろなデコレーションをしたゆで卵をサービスする習慣があります。
色を塗ったり色紙を貼ったり。
イースターエッグです。
洋食器の創美が扱うアイテムにもよく卵の形のものがあります。
しばらく全然理由もわからずにいましたがそういうことだったんですね。
製造中止になったロイヤルコペンハーゲンのその名もイースターエッグ。
何種類かのパターンがありました。
高さ6cm。
ヨーロッパの磁器窯でも王侯への贈り物として腕によりをかけて制作された「卵」が
たくさんあったはずです。
先週の梅田店への応援入店の際の記事でご紹介したモーゼルの’Eggy’もそういう
作品の一つでしょう。
以前こんなにすばらしいアンティークもありました。
アンティークKPM。
どうですこの美しいフォルム。
1800年代のKPMがもっとも得意とする天使絵の
みごとな筆致は他の追随を許しません。
拡大鑑賞推奨品です。
卵型だとついつい両掌で包み込みたくなるのが
不思議です。
割れちゃうところがまた「卵」らしい。
洋食器ではありませんがヨーロッパ磁器文化の奥深さの一つですね。