磁器人形はいくつもご紹介しましたね。
お手入れはPCなど精密機器の掃除用エアスプレーがおすすめです。
ホームセンターなどで格安で売っています。
毛筆の筆もいいですが触るの不安ですね。
「ハタキ」は厳禁です!! 絶対にやめましょう。
最終手段は首と底を持ってバスルームでシャワーを浴びさせてあげてください。
シュシュっと中性洗剤の泡で包んで数分経ったらシャワーで流します。
人間と同じくらいの温度でもOK。
そのあとはさっきのエアスプレーで水気を吹き飛ばして自然乾燥。
ドライヤーはあまりおすすめできません。
洗えば取れるのですが水シミみたいなのがこみいった箇所に残るとやっかいです。
風邪ひきませんからご心配なく(笑)。
さりげなくそのままむきだしで飾るのがカッコイイというのが裏管理人流ですが、
小さいお子さんがいたり、我が家のように恐怖のやんちゃ猫が三匹いたりする
場合はこんな手もあります。
じゃ~ん。
となんのことはない。フィギアケース。
実はこのケースは自慢なんですよ。
洋食器の創美オリジナルです。
受注生産です。
そっくりのが某社にありますが洋食器の創美が
先です(笑)。
3サイズが定番で別注もOK。
変則六角形の強化ガラス製。
一切フレームのない職人技が冴えるガラスケースです。
斜めカットでガラス同士の接着面積が広いから丈夫なんですね。
背面が鏡ですからでベースやカップ&ソーサーを飾ってもすてきです。
天地左右に充分な余裕のあるサイズに入れるのがポイントです。
価格は決してお安くありませんが丈夫です。
実は洋食器の創美の人気アイテムなのでした。こちらでCheck!!
リンドナーふたたび
Lindner since1929
最近お問い合わせがとても多くて嬉しい悲鳴のリンドナー。
ご紹介済みですがもう一度。
ドイツはババリア地方の手作りの窯です。
洋食器の創美が創業期から一時も切らさずに扱い続けている唯一のメーカー。
そろそろそれが「安心」と申し上げてもよろしいのではないかと。
もちろんフランクフルトメッセでも毎年出展されています。
人気を二分するコバルトフラワー(左)とジェイド(右)。
ロココ調の凝ったフォルムとレリーフがご覧いただけますでしょう?
ほんとのファミリー企業で生産数に限界がありますから他ではほとんど出回っていません。
「問屋制家内工業」っていうのがぴったりです。
左はリンドナーの最上級パターンのカージナルコバルト。これは手描きです。
右がネットショップ一番人気のベルサイユ。ミニチュアカップもあります。
その良さはぜひご自身の目でお確かめください。
こんなところでも使われています。
ネットショップのリンドナーコーナーはこちらです。
マイセンの花瓶日本風味
マイセンの2007年限定品のなかからすてきな花瓶を。
100点限定で発表されました。
823084/50041 VASE
Chrysanthemum pattern,cobalt blue
and gold H:27.5cm lim100
どう発音するのかさっぱりですが
「Chrysanthemum」イコール「菊」です。
見ればわかりますが。
ご紹介したくなったのは下絵付けの青絵による
有田様式の絵柄に惹かれたのが理由です。
相当の腕を要します。
脚の菱文様もあなどれません。
リッチな金彩が全体を引き締めます。
2001年にマイセンが初めてペインターの実名サインを入れて限定ベースを発表した
ときにもほぼ同じのパターンのアイテムがありました(金彩がありませんでしたし下の
部分の装飾が違っていました)がそれだけマイセンで重要視されているパターンとい
うことができます。
磁器文化の一つとして大事にしたい作品です。
KPMベルリン クアランド41のピンク
KPM Berlin KURLAND41pink
KPMの記事はかれこれ5つほどになっています。
今日は洋食器の創美スペシャルオーダー品の登場です。
品番の見方やフォルムの説明は過去の記事をご参考くださいね。
クアランド28というデコレーションがあります。
これです。
KURLAND Decors_28
クアランドのシェイプにピンクの彩色と
金彩が施された上品なパターンです。
でもこの飾りで本体に花絵付けされた
パターンはなぜか存在しないんです。
そういう品番がそもそもありません。
そこでですね。
以前のKPM担当バイヤーが半分思いつきで「28番に41番の花絵付けをしたら絶対に
素敵なはずだから描いてみて欲しい」って工場で直談判したわけです。
あにはからんや、通っちゃったんですね~。
確かにこんなにすてきでした。
左は定番のクアランド41。
右がスペシャルオーダー”クアランド41ピンク”。
(写真はコーヒーカップとティーカップの違いがあります)
さすがに新しい品番は付きませんでしたからあくまでも「クアランド41のピンク」という表現
になりますが正真正銘のKPMの超希少品と言えます。
28+41で”クアランド69″誕生ならかっこ良かったですが。
かなりなオーダー数でなければ受注してもらえませんでしたが洋食器の創美のお得意様
パワーでもうほんの数点しか残っていません。
先日ご紹介したモーゼルのメーリケベース10点復刻といい、
手作りのこだわり工房はこういう注文には意外なほど柔軟な姿勢を示すことが多いです。
王侯貴族から受注して名をかけて制作して納めてきた伝統職人の血が騒ぐのでしょう。
津田沼店で承ったピンクでフルディナーのご注文も一点限りの制作アイテムが数多くあった
のにもかかわらず半年ほどで届きました。
■これには面白い後日談があります(ご本人からお伺いした実話です)。
そのお客様が百貨店さんのKPMフェアに招待されてKPMの絵付けの実演(KPMから来日
されたマスターペインターの一人)を見学していたときのこと。
いろいろ質問しているとそのペインターさんが通訳を通じてこう言ったそうです。
「この前、日本からすばらしい注文があって久々にスープチューリンやディナープレート
にも絵付けができてたいへんいい経験ができ、ペインター冥利に尽きる」と。
気さくでとってもすてきなそのお客様の返事が
「それわたし」(笑)。
アウガルテンのチェスセット
以前マイセンのチェスセットをご紹介しましたがご記憶にありますでしょうか?
M.エッサーによる1923年の名品でしたね。
「横浜モアーズ店ファイナル名品展」ですてきなご夫妻にもらわれていきました。
先日府中店に入店した際にアウガルテンのチェスセットが入荷。初めて見る
アイテムでしたので激写してきました。
ちょっとわかりにくくて申し訳ありません。
1924年にデザインされて別名アール・デコ展と呼ばれるパリ万博(1925年)に出展されて
注目を浴びた作品です。
駒がアウガルテンの磁器人形。
品番011_210_1518
チェス盤は鏡でした。
それぞれのフィギュリンがなんともいえず可愛い。
キングとクィーン、ビショップとポーン、ナイトとルーク。
チェス盤から離れて飾れる雰囲気です。
チェスというより小さな磁器人形コレクションとして
おすすめしたい逸品です。
どなたかに”checkmate”されるでしょうか。
府中名品展(3/12-3/16)予告編その4
HARLEKIN(アルルカン)
英語読みでハーレキンとも呼ばれるマイセンの有名な磁器人形があります。
ルネサンス期にイタリアで発祥したコメディア・デラルテ(イタリア喜劇)はもともと
広場や街角で演じられる大衆芸能だったとのことです。
それが18世紀半ばにかけてヨーロッパ中で人気を博して広まりました。
キラキラの派手な衣装と仮面が特徴的で即興の台詞と演技が要求されたとか。
マイセン初期の天才造形師J.J.ケンドラー
が磁器人形にしてみせたのがこちらです。
14-15種類ありますが右のアルルカンが
特に有名です。
高さ23cm/原型デザイン:J.J.ケンドラー
1764年の発表作です。
躍動感溢れる動きがすばらしい。
品番900300/64551で定番化されています。
2006年はJ.J.ケンドラーの生誕300周年でしたので彼の代表作の限定記念品が
数多く発表されました。
画像が無くて残念ですが右の人形の特別彩色限定50体バージョンが府中名品展
に入荷します。ぜひともご一覧下さい。
そういえば先月ご紹介した「ウッツ男爵」が遊んでいる人形はこのイタリアンコメディ
シリーズでしたね。
梅に鶯
ここのところ開花情報記事と化して、「梅」と「河津桜」の開花をご案内しました。
梅に鶯。
良い取り合わせの意で用いられますが梅の
蜜をよく吸いにくるのはメジロです。
我が家にもちょくちょくやってきます。
キレイなウグイス色ってメジロの色。ウグイス
はほとんど灰色です。
イメージが逆の方が多いのではないでしょうか。
♪梅~は~咲い~た~か♪さく~ら~はまだかいな~♪とよく母親が口ずさんでいま
した。柳がどうのと続いたような。
突然ですがHERENDにそれらしきフィギアがあります。
ウグイスもメジロもいませんがこんなです。
一連のC品番。
世の東西を問わず季節の移ろいは題材に
なりやすいようです。
花が梅・桜系に見えませんか。
今よりずっと鳥も花も豊かでしたでしょうか
らバリエーションも豊富です。
花木と鳥が一緒になっためずらしいアイテム
ですね。
河津桜
Prunus lannesiana ‘Kawazu-zakura’
例によってリフレッシュのために2月から咲き始
める伊豆の「河津桜」を見に行ってきました。
びっくりです。3月5日というのにこんなでした。
ソメイヨシノと違って強めのピンク。
ネット用の撮影をお願いしているカメラマンさん
の専門が「桜」なんですがソメイヨシノの花びら
って白なんですってね。
ご覧のようにまさしくピンク満開。
おろしたてIXY910IS炸裂!
2月初旬から咲いたりけっこう気まぐれだそうですが開花期間が1ヶ月近いとのことで「花は桜木、男は武士」とは言えない桜です。
たしかに一切花びらは散っていませんでした。時が経つほどにピンクが強くなるそうです。
さっと咲いてパッと散る潔さが日本人好みといわれますが日本一早く咲いて丈夫で長持ちの河津桜は地元の方にとっては孝行者の桜ですね。
で、「洋食器の話はどうしたっ!?」
二番煎じですがこれしかありません。
Aynsley Cherry Blossom
ティーフォーワンの記事で一度ご案内しましたが
チェリーはかなりいろいろありますが「桜の花」の
パターンの洋食器はこれしかないような…。
今こそ「入学祝」に!!
ちなみに次男坊は日本男児らしく見事な散りざま
でした(笑)。
マイセン 「珠遊びをする少女」
Meissen ’Woman with ball’
ヘンチェル人形を先日ご紹介しましたが、マイセンのユーゲントシュティール
(アールヌーボー)の磁器人形からもう一つ。
とっても有名な女性像です。
「少女」と呼ぶにはあまりに艶めかしいお姿。
W.Schott作
この女性像をデザインしたウォルター・ショットもアー
ルヌーボー期のマイセンの著名なデザイナーです。
1897年のドレスデン展示会に出品されて一躍有名
になりました。
アンティーク市場でも人気アイテム。
薄衣から透ける肌とその質感。
微妙な絵付けによる表現と型が見事にマッチしなけ
ればいい作品にはなりません。
ごくまれにピンクバージョンがあって状態がよければひじょうに高価になります。
上の写真はアンティークです。
そして。2006年限定の「少女」がこちらです。
2006年 ltd100 90a099/73415 H30
Woman with ball,blue garb,coloured with gold
こちらは2006年度限定版です。
名品の100体限定復刻ですがご覧のようにブルーの
衣装です。
この逸品が限定現行品として入手できる機会ってい
うのはまずありません。
何度見ても薄衣と素肌の表現にため息がでます。
復刻メニューに選ばれるほど重要な作品ともいえま
す。
アンティークとして確固たる人気をもつアイテムの復刻限定品。
おすすめです。
ローゼンタール 魔笛ゴールド
Rosenthal studio-line
‘Magic Flute’ form:Zauberflote11260/dekor:206503
ローゼンタールではデザイナーを外部から招聘して作品を制作する部門があって
その製品群を’studio-line’と呼んでいます。
かのアンディー・ウォーホルによるアイテムもあります。
ヴェルサーチのすごいのもありました。
「魔笛」シリーズは1957年の39歳のときからローゼンタールで活躍し続けた
ビヨルン・ウィンブラッドの代表作の一つです。
B.ウィンブラッドはイラスト・陶芸などにとどまらずオペラ・バレエの舞台衣装のデザイン
においても世界的に活躍した舞台芸術家でもありました。
そういう関連もあったのでしょうか、
ウォルフガング・アマデウス・モーツァルト(すごい名前!フルネームでインプットされてます)
が生涯最後に完成させたオペラ「魔笛」を題材にデザインしたのがこちらなんですね。
画像がなくて残念ですがソーサーやプレートの
裏にはオペラの台詞が金文字で描かれています。
以前はブラックもありましたが今はこのゴールドと
ホワイトの二種類のラインアップ。
ちなみにゴールドはザラストロ(Sarastro)と呼ばれ
ていますが、それは「魔笛」の登場人物の神官の
ことです。
ソーサーやシュガー・クリーマーのトレーは一番上の写真のようにくぼみがあって
そこに糸切りのないカップやシュガーをセットするようになっているのもユニーク。
関西育ちの裏管理人はシュガー・クリーマーのトレーを見るとタコ焼きを連想して
しまってウィンブラッドにもモーツァルトにも申し訳なく思います(笑)。
ネットショップ用に発注しようかと思案中です。
いかがでしょう?