Meissen ”Schwabe Cupid” 1877-1880
フランスはヴェルサイユ生まれのロココの申し子M.V.アシエがマイセンで可愛い天使人形
を手がけたのが1700年代の後半です。
今でも人気のある「デヴィーゼンキント」と呼ばれる16種類の愛の寓意を表す天使たち。
フランス語で愛のタイトルが記される三角形の台座も特徴的です。
数回ご紹介しました。
小ぶりなAcer Devisenkinderは王侯貴族に大好評でのちの天使人形のスタンダードにな
ったといっても過言ではありません。
受け狙いがばっちりつぼにはまったわけです。満点大笑い!!
それから約100年後には同じくマイセンのシュヴァーベが26体の天使人形を次々と発表
します。
ルネッサンンス期にプットーとも言われた諸説紛々の一種の妖怪ともいえる天使はどんどん
可愛いくなり、19世紀後半のシュヴァーベの天使はかなり人間くさい存在となります。
↓こういうマーブル状の模様が描かれた丸い台座がお約束。
人間の行動を天使に託して表現したともいえるこちらのSchwabeの天使人形は面白い目的が
あって考案されたんですよ。
結婚式の際の飾りにすることが目的だったとか。
26体を丸い列にして飾るそうです。そうすると「アモールの輪」が結ばれ二人の絆を強め、
未来が開かれると。
「とどけもの」「愛の行方」「いたずら」「お散歩」などなど。
ある意味もう天使を超越?したユーモラスかつユニークな作品群です。
コンディションの良いアンティークは特にすばらしいですよ~。
人形絵付けの自然さと細やかさが納得できる子がいたら必ず自信を持っておすすめすること
にしています。
どなたか「アモールの輪」を完成させてみませんか?