Richard Ginori CAPO DI MONTE
カポディモンテ。
18世紀半ばに創設されたカポディモンテ窯の名を冠するこの作品はギリシャ・ローマ
神話の題材を浮き彫りで表現した名作です。
先にリチャードジノリ窯をちょっと整理しておきましょう。
1735年ドッチア窯が開窯、そのあと1700年代のうちにカポディモンテ窯とナポリ窯が
創設されます。
カポディモンテ窯とナポリ窯はナポリの王室直属の窯でしたが国王の継承などにより
18世紀のうちにその活動を停止します。
みなさんに馴染み深いリチャードジノリのルーツはドッチア窯です。
カルロ・ロレンツォ・ジノリ侯爵が創設しました。
イタリアンフルーツの形をアンティコドッチアと呼ぶのはごく初期に開発された形だか
らですね。
で、かねてから交流のあったカポディモンテ窯とナポリ窯をジノリ候が買い取ったわけ
です。「わたしにまっかせなさい」などと。
「リチャード」が付くのはずっとあとのことで1896年のミラノのリチャード社との合併以降
のことなんですね。
なが~い前置きでごめんなさいね。
そんなわけでイタリア唯一の歴史ある名窯リチャードジノリはイタリア全部の名品を一手
に受け継いでいるといえます。
ようやくカポディモンテ登場。
左ホワイト、右カラー。
ぜひ拡大してみてください。
このような浮き彫りに手描きを駆使した
のが右上に写っていますね。
単純に当然ですが凸凹ですからたいへ
んな作業です。
カップ&ソーサーはヴィーナス、ケレス、
ポセイドンなど6種類のラインアップです。
お見事!な作品でしょう。
ベッキオホワイト大好きですがカポディモンテホワイトもいいですね。
ちょっとふだん使いできません(笑)。