先日の津田沼店の「新春マイセン・ヘレンド市」ですてきな陶板がありました
のでご紹介します。
ところで
洋食器の創美が扱ってきたマイセンの陶板(Plaqueプラーク)は何種類くらい
あるでしょう?
想像がつかないので商品登録数を調べてみました(単品管理ですから正確)。
なんと401種類ありました。
今「陶板展」などで実際に各店にあるのは120種類くらいです。
そんなに数多く見てきて目に留まったのがこちらです。
じゃ~ん。
”Meeresspiegelung”(931358/95m12)。
直訳すると”海面への反射”。
邦名は「海」。なんかそっけない命名ですが
かえってシンプルでいいかも。
デザイナーはH.ベルナー。
1991年の発表です。
かなりな境地に達してからの作品ですね。
陶板本体のサイズは30cm×43cm。
水平線を上げて海を9割弱にした構図。海面への太陽の反射、煌きを描くことで
空も表現したかったのでしょうか。
このように全体をぼかしで表現しきるデザインを定番化することはほんとうにたい
へんなことです。きっとベルナーもあまり製品化のことまで考えずに考案したので
はないかと思います。
アトリエ作品という部門になりますがこれを元デザインにして同様に描くのは相当
の専属熟練ペインターでなければまず無理です。
焼成して色調も変化するわけですからね。
以前ご紹介した「ドンキホーテ」も「狩人のほら話」も「真夏の夜の夢」もぜんぶハインツ
・ベルナーのデザインです。
戯画化もメルヘンも写実も天才のなせる技。
それを受け継ぐ伝統。
いいです。