ブログのプロフィールで使っている写真。
初代はこちらでした。
マイセン初期の天才絵付師J.G.ヘロルトの
生誕300周年記念作品。
1996年に発表された限定品です。
ヘロルトのことは何度もご紹介済みですね。
化学者としての磁器絵の具の開発と同時に
芸術家としての絵柄の考案と自らの絵付け。
ヘロルトなくしてマイセンなしといっても過言
ではありません。
これがヘロルト考案の代表的モチーフのひとつ、中国人人物画いわゆるシノワズリです。
未知なる東洋への憧憬の表現。
作品としてのヨーロッパ磁器文化のルーツということで採用したのでした。
で。現行の二代目。
セーブルの「黒地に金彩とプラチナ彩の中国人」。
いわゆる「アラシノワ」です。
ア・ラ・モードのアラです。
最初、「荒シノワ」と思ってました(笑)。
こちらはアンティークではありません。
孤高のフランス国立磁器窯セーブルの作品です。
しびれます。
シェイプはリトロンのコーヒーですね。
1720年代のほんとに初期のマイセンでは「外絵付け」(マイセン以外で絵付けされた作品)
の名品があります。
ハウスマーラーという独立した絵付け工房がアウグスブルグに存在していたわけです。
ゾイターなどそれらのハウスマーラーによるアンティークマイセン(厳密にはマイセンでは
ありませんが)で「金の中国人」というモチーフがあります。
美術館クラスの価値があります。
そのセーブル版です(これはアンティークではありません)。
しかも黒地です。漆黒の地色はセーブルの考案です。
セーブルの前身ヴァンサンヌ窯はマイセンの模倣による東洋趣味の作品に力を入れてい
ました。
その復刻版です。何度でもしびれます。
実はこの作品には苦い思い出があります。
「実物を見ていない」のです。
数点入荷があって最後の一点をこのブログでご紹介させていただいている藤沢店のお得意様
にご案内しようと思っていたら寸前で洋食器の創美の他の店舗でご成約・・・(泣)。
そんなこんなでマイセンとの関連性と美しさで看板にさせていただいています。