マイセン 絵付け

パグのヨーロッパ研修旅行より(その2)
前々回にロクロ成形師さんにご登場願いましたが、
今日は麗しのペインターさん。
マイセンには独自の養成付属学校があります。
この前身を作ったのもJGヘロルトの功績です。マイセン磁器製作所直轄校として正式に設立されてから250年近い歴史があります。
ペインターに限らず今現在もマイセンの職人はほとんどがこの養成学校の出身です。
合格率5%。
3年半学び、センスと技術を認められた者だけが製作所に入所できるそうです。しかも入所してひたすら実習を続けること4-5年。
実際の製品を手がけるようになるまで少なくとも8年。
コストかかってます。
マイセン ペインター_01  洋食器の創美
こちら下絵付けのペインターさん。
なにしてるか分かります?ブルーオニオンのパターンを写すための紙をカップにくるんでチェックしているんですね。
焼成前なので大きいですね。
ブルーオニオンのパターンで点々と穴が空いたカバー(銀紙みたいなの)をして炭の粉ポンポンと振りかけます。
で。はずすとだいたいの輪郭が現れてそれに沿って描くわけです。
下絵付けは絶対に修正できません。ごまかしききません。
後ろの棚に下絵状態の20cmプレート、見せるために半分施釉した20cmプレート。本焼成後の20cmプレートが置いてありますね。
このへんのことは硬質磁器焼成の記事で確認してみてください。
マイセン ペインター_02  洋食器の創美
「ほら。下絵の状態はこんな感じよ。」あんまりパグが熱心に写真撮るのでペインターさんも大サービス。笑顔がステキ。
マイセン ペインター_03  洋食器の創美
こちらは上絵付け。
ドラゴン描いてますね。作業場の雰囲気をご覧下さい。
左下に絵筆や絵具を溶くテレピン油。ちなみにロシアのリスの毛の筆が好まれるとか。「あら、あなたその筆なにの毛?」なんて会話が飛び交うのでしょうか。
マイセン ペインター_05  洋食器の創美
これも磁器焼成の記事で触れましたが、後ろのセピア色の薔薇が第三焼成でピンクに発色します。
このあとまた金彩ペインターさんが金装飾を施して、もう一回焼いて。複雑な多色使いだとさらに数回焼成して完成。
それと。人形や置物への絵付けは部門が違います。
食器類への絵付け(マーレライ)と人形への絵付け(シュタファージェ)はそれぞれ専門のペインターに分けられています。
今日はアンダーグレイズマーレライ、オーバーグレイズマーレライのお二人のご紹介でした。とか言わないです。
で。工場出るなり、
beer_02  洋食器の創美
な、研修です。

One Reply to “マイセン 絵付け”

  1. 【 絵付け 】について最新のブログの口コミをまとめると

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