今日は応援最終日です。
昨日は懐かしいお得意様のご来店がたくさんあって楽しく接客させていただきました。
今回は値上がり前のフローラダニカが人気です。
そういえば1客限定とかになると思いますがネットショップでも開店一周年記念感謝企画の一環としてアップ予定です。お楽しみに。
梅田店はイタリアンクラシカル家具やペルシャ絨毯も扱っていますが、ご新築中のお得意様にとても素敵なシルクを1枚ご用命いただきました。
関西のお客様は皆様たいへんアットホーム。
ボケありツッコミありで機転の利いた会話が必須です。最後はいつもあったかくて元気もいただく感じです。
て、実は裏管理人はバリバリの関西出身なのでした。そろそろ人生の半分以上が関東在住になりますが。
梅田店の「ヨーロッパ名陶名品展」は7月30日(月)まで。
マイセン・ヘレンド・KPM・アンティーク・フローラダニカ・セーブル・リヤドロ・ウニカート・五人組直筆絵画・バカラ・モーゼルなどなど。
テーブルサービスから陶板・人形・置物・花瓶。ご紹介しきれません。
ご一見の価値ありです。
ネットショップの開店一周年記念感謝企画も大好評ありがとうございます。真夏に向けてエンジン全開でがんばりますのでよろしくお願い申し上げます。
梅田店に出張中
昨日から21日まで梅田店に入店です。
洋食器の創美の業界史上最強企画催事「ヨーロッパ名陶名品展」の応援です。
ということで今日明日は日記風。
実は。
洋食器の創美オフィシャルネットショップも
「真夏の開店一周年記念感謝特価企画7日間限りただし7週間連続しかも週替りメニュー毎週みてね」セール(勝手に長いタイトルに)の今日が第1クール初日です。
一周年企画はほかにも準備中ですので7-8月は要check!!です。
最初に自ら白状しました通り素人集団のスタートで何が起こるか恐ろしくてリニューアルオープン日はな、なんと小売業掟破りの8月14日だったのです。もうすぐ一年。
暖かいご愛顧と厳しく正しいご指摘の連続で感謝感謝です。
気長に内容の濃い情報を発信できるWEBサイトを目指してまいりますので
今後ともなにとぞよろしくお願い申し上げます。
ティーフォーツー
ティーフォーツー
Tea for two
そのまんま二人用のティーセットのこと。
イタリアではテアテート。
これめずらしいでしょう。インペロシェイプのイタリアンフルーツ。
カップ&ソーサー2客と小さめのポット・シュガー・クリーマーに全部がのっかるトレーでワンセットっていうのが基本です。
ヘレンドさんがよくパーティートレー(あれもともとモカセット用でモカトレーっていうんですよ)にのっけて演出してます。
ヘレンドのウィンザーの小枝
ヘレンドのシノワズリ。鶉。手描き難易度高。これはモカセット。
デジュネとかも聞きます。フランス語で昼食の意味が二人用の朝食セットに変化したっていいます。
「奥様、旦那様。お目覚めでございますか。」てな感じでベッドに。ってふつう誰も運んできてくれません。
そういえばこれ。
裏管理人が大好きなアウガルテン。ビーダーマイヤーですがこのアイテム、デジュネトレーっていいます。
これにのせるわけですよ。マリアテレジア。きっと。
一人分でもいいわけです。
こちらは洋食器の創美20年の扱いブランド。リンドナーのティーフォーツー。
目の高いお客様にほど人気のドイツはババリア地方の手作りブランドです。特にポットが人気。
ど~ん!!
高級車買えます。泣く子も黙るヘレンドはバラトンフェルドのコーヒーフォーツー。
「洋食器の楽しみ方」でご紹介したように今はご来客のおもてなしにより自分たちで楽しむことがトレンド。
ティータイムにコーヒーブレイク。どなたと楽しみましょう?
マイセン ブルーオーキッド
マイセン ブルーオーキッド
Orchidee auf Ast,kobaltblau decoNo.824001
ブルーオニオンと並ぶマイセンのコバルト下絵付けの代表作。
H.ヴェルナーとL.ツェップナーによる現代マイセンの代表作。
です。
1960年に結成された通称「5人組」についてはあらためてご紹介します。20世紀後半の新しいマイセンを発展させた芸術家5名。
造形担当ツェップナーが睡蓮の花から着想してこの新しいフォルム(グローサーアウスシュニット)を考案し、
絵付け担当ヴェルナーがこの新しい下絵付けパターンをデザインして1977年に発表されました。
すぐにこういうアイテムまでそろえちゃうところが洋食器の創美の大胆なところです(10年位前の写真)。ちなみに右端のゴブレットみたいなアイテム。なんだかわかります?急須の茶漉しのスタンドです。このころほんとの用途わからずに仕入れてたかも・・・。
空間の多い水墨画のような構図はまさしく日本びいきのヴェルナーの真骨頂。
下絵付けでぼかし。
これは技法的にも画期的なことで天才絵師ヴェルナーあってこその定番化といえます。
前の記事でお話したように下絵付けは修正できません。一発勝負。
形のほうも自然の観察からデザインするツェップナー作の現代マイセンを代表するフォルム。
ポットは白鳥のイメージ。
優雅。
スープ皿はボール状で煮物のサービスに使えます。
いかにヴェルナーでもそこまで見越してデザインしたわけではないでしょうが今流行りの洋食器で「和」にぴったり。
ティーカップも柔軟な発想で。
こんなアイテムまで。人気品です。これまた人気のクリストフルのお箸と一緒に撮影してみました。
陶板とか
こんなアイテムも扱ってきました。時計。ゼンマイ。
ブルーオーキッド。
じつはヨーロッパではあまり人気がないとか。現地でもすごく割高で、なんだか開き直ってるっていう感じです。
伝統的なイメージの強いマイセンですが優雅で上品な私たち日本人になじみやすい食器です(価格がなじみにくいですが思い切っちゃう価値あり)。
地震
昨日の地震の被害。
中越地方の皆様には心よりお見舞い申し上げます。
自然の猛威で一瞬にして「水」すら断たれてしまう現実になにげない日常生活の脆弱さを痛感します。
私どものあつかい品は衣・食・住あってこその贅沢品ですがちょっとしたアクセントでとても豊かな楽しい気分にさせてくれる演出道具でもあると思っています。
洋食器の創美も20年で何度も大きな地震を経験しました。最近では仙台・福岡。NEWSをみて商品全滅を覚悟しましたが破損したのは数点でした。
「地震がきたら割れるから今回は・・・」とよくお伺いしますが食器が割れてしまうくらいの地震があればそれどころではありません。
お住まい自体やお車、生命まで危険にさらされます。被害を最小限にする準備や対策と生活の楽しみを削ることは別のことだと思います。
いずれにいたしましても。
このたびの被災者の方々の今後のご健康と一日でも早い地域の復興、日常生活の復旧を心よりお祈り申し上げます。
下絵付けと上絵付け
今日はお堅い(硬い)話。
硬質磁器焼成についてお付き合いください。興味なければパスパス。
手描きの場合の下絵付け(アンダーグレイズ)と上絵付け(オーバーグレイズ)の違いをご説明したいのです。
裏管理人もなんとなくわかっていたつもりでその大きな違いに気づいたのはけっこう最近かもしれません。
ここではマイセンを例にしていますがもちろんどこでも大差ありません。
その1.カオリン・石英・長石を原料とした磁土で成型します。
このカオリンの発見が磁器発明のポイントです。カオリンのみつからない英国は軟質磁器のボーンチャイナ(牛の骨入り)しか作れません。それはそれですばらしいのですが。
その2.素焼き(900度くらい)
素焼きすると15%くらい縮みます。成型や装飾が精密でないと窯から割れてでてきます。
その3.施釉
素焼きしたものに釉薬(うわぐすり)をかけます。施釉(せゆう)とかいいます。均一に施釉するのは熟練の技。
ちなみに釉薬がかかった状態はつや消しの白。
その4.本焼成(1400度から1450度くらい)
本焼成するとガラス質の釉薬が透明になってコーティング状態になります。ツルツルの見慣れた白磁の状態ですね。
波の戯れホワイトやホワイトレリーフなどの白磁ならここで完成。
この状態で絵付けするのが上絵付け。金彩もこのときに。もちろん絵師は異なります。
その5.第三焼成(900度くらい)
上絵付けの絵の具を焼き付けるっていう感じです。セピア色で描かれた薔薇が見事なピンクに変化したりします。
多色使いや緻密なデコレーションの場合はこの第三焼成を繰り返します。
金を磨いて完成。
とってもざっくりですがこんな流れです。
で。おわかりと思いますが下絵付けは?
その2.とその3.の間で絵付けします。素焼き状態。筆の運びが難しい。絶対に修正ができません。
ブルーオニオンやブルーオーキッドはこういう状態で絵付けされます。
マイセンのバックスタンプの双剣マークは下絵ですからここで専任ペインターによって手描きされます。
施釉するとやっぱり真っ白でなにが描かれたかもわかりません。
その4.の本焼成を経てはじめて透明のガラスコーティング(車みたい)状態になります。
完成。
では。上絵付けと下絵付けの違いはなんでしょう?
というか。下絵ってなぜコバルトくらいしか聞かないのでしょう?
ヒントは絵の具と温度。
下絵(染付けとかともいいます)の絵の具は釉薬がかかっているとはいえ、1400度以上の高温にさらされます。そして初めて美しく発色します。
上絵の絵の具は900度。500度の差。上絵の絵の具で下絵付けすると色が飛んじゃうか黒くなるか(よく知りません)。とにかく製品化不能。
下絵用の絵の具を自社開発してもっているかどうかが勝負の分かれ目と考えられます。
秘伝。
マイセンでは1739年にクレッチマーという化学者がコバルト下絵用絵の具を発明。同年ブルーオニオン発表。必然。
さらにグリーン。(別名・通称:酸化クロムの緑)
1800年代のマイセンの功労者キューンが1817年に開発。翌年バインリーフ発表。必然です。秘伝その2。
狩人(猟師)のほら話。ちっちゃいのに高額です。使われているグリーンは下絵付け。その他の色は上絵付け。そして金。トリプル(意味不明)!! 高額になるわけです。描く人みんな違います。
描き手もさることながら絵の具の存在をお伝えしたくて長々とご説明してしまいました。
イングレイズといって絵の具と釉薬が溶け合う技法もあったりで一概には決められませんが、ヨーロッパでの下絵付けの希少性をお伝えしたかったのでした。
最後までお付き合いいただきありがとうございます。
画像付きのこちらの記事もご参考にどうぞ。
参考文献:橋田正信著「マイセン磁器」平凡社
マイセンの本は多数出版されていますが、とってもわかりやすくておすすめです。
エインズレイの陶花
AYNSLEY since1775
エインズレイとなります。エンズレー、エンズレイはごく少数派。インターネット担当になって初めて文字に敏感になりました。
恐怖の検索順位(汗)。
歴代英国女王・王妃にこよなく愛されているグレードの高いブランドです。レディダイアナもご成婚の際に贈り物の一つに選んだといわれるエインズレイの陶花のご案内です。
なかなかでしょう。サイズも豊富です。
枯れません。水やり不要。虫よりつきません。防虫剤不要。
光合成しません。日差し不要。洗えます。
テーブルのアクセントに。
玄関に。リビングに。お手洗いに。バスルームに。出窓に。
ご新築祝いに。お返しに。
思ったより癒されます。
月ごとのアニバーサリフラワーならバースディプレゼントにも。
これは今月7月のパンジー。高さ7.5cmの小さなワンポイント陶花です。
洋食器の創美ネットショップでも扱っています(40-50%0FF)。
ストロベリー&ヴァイン(バイン)
WEDGWOOD Strawberry & Vine
ウェッジウッドのストロベリー&ヴァイン(「バイン」でいいのに洋食器の創美では「ヴァイン」。変なこだわりのおかげで検索にひっかかりにくい・・・)。
英国の自然が連想される野イチゴとブドウがエンボス模様でデザインされたウェッジウッドのホワイトチャイナの人気品です。
ファインボーンチャイナの温かみのあるホワイトと丸みのあるフォルムにエンボス模様がよくマッチしています。
ほんとにやさしいイメージ。
シンプルモダンを意識したホワイトチャイが多い中、貴重な存在です。
こちらは引出物でも人気の28cmディナープレート。サイズが立派なのでこれ1枚で贈り物に通用します。
マグカップも優しい形です。
人気のストロベリー&ヴァインですが徐々にアイテムが減っています。
ということは・・・。
断言できませんがジワジワ製造中止の四文字熟語が思い浮かびます。人気あるのに。しばらくは大丈夫でしょう。
数少ない「癒し系」。
ふだん使いにおすすめです。
ハドンホールの仲間
ミントン ハドンホール
MINTON Haddon Hall
第二次大戦後まもない1948年に発表されたハドンホールは今やもっともポピュラーなブランド洋食器となっています。
MINTONといえば1900年前後はパテ・シュール・パテやレイズゴールドなどひじょうに熟練を要する技法を得意としたグレードの高い作品を手がける窯でした。
フィフスアベニューの高級ブティックとのダブルネームの逸品などもアンティークの世界ではたいへん人気があります。
そしてハドンホール。
今では、ミントン=ハドンホールのイメージのかたが多いのではないでしょうか。なんだかスーパーにも出てるわっていう感じ?
実は名品です。
ジョン・ワズワース晩年の作。英国の古城ハドンホール城のタペストリーにヒントを得たといわれています。
10種類以上の色使い。
パッションフラワー・カーネーション・パンジーの東洋的なアレンジ。
オリジナリティーあふれるデザインです。
バリエーションが多くて裏管理人も右往左往します。
それではいってみましょう!!
まずは1993年ミントン開窯200周年を記念して発表されたハドンホールブルー。
1948年の発表前にハドンホールとどちらにするか比較された対抗馬だったそうです。約半世紀ぶりで陽の目を見ました。
トレリス(格子模様)のボーダーがアレンジされたハドンホールトレリス。
下はトレリスのカラーバリエーションとなるブルー。
はい次!!
ハドングローブ。2004年1月発表。
ロイヤルコペンハーゲンのメガ(2000年発表)が出回ったころといっては失礼?
その二ヵ月後の3月。ミントンの矢継ぎ早の攻勢。ハドンライズ登場。
そして。
ハドンホールの生みの親、ジョン・ワズワース没後50周年を記念してその名もハドホールセレブレーション。
ピンク・ブルー・グリーン・イエローの4色でデビュー。
さらに。
ハードウィック。裏管理人すでにヨレヨレです。
意味合いがちょっと違いますが、ついでに。
ハドンホールクリスタル。ワイングラスとオールドファッショングラス。
とりあえず以上。
まだまだ続くのでしょうか?
こうなったら、全部1客づつコレクションするのも一興です。
イヤープレートの続き
ロイヤルコペンハーゲン イヤープレート
1908年(明治41年)初年度版 ”マドンナと子供”
じゃ~ん。
超希少品です。
1908年から1910年のイヤープレートは直径16cm前後でひとまわり小ぶり。ちょうど今のプレートのリムの中くらいのサイズです。
流通在庫10枚未満とか言われてとても高値で取引されます。
さすがに裏管理人も直接ご案内したのは20年で2枚。どちらもたまたま現品があったときでした。どちらもバックナンバーをたくさんコレクションされているお客様。
今でも忘れません。7-8年前。
話し込むうちに「額装したうえで自宅に飾りに来て欲しい。」とのことで裏管理人二つ返事。
めったにしない「お届け」です。颯爽と。
とある超高級住宅街。
「ピンポーン。」「どうぞ~。」とインターホン。裏管理人「お邪魔致しま~す。」と門を開けました。
「あら、そちらじゃなくってよ。こっちこっち。」と奥様がお呼びです。
リビングに通され、美味しい紅茶をいただきながらお庭を拝見していると裏管理人が入ろうとした門が見えます。大きなワンちゃんも(汗)。
そう。
裏管理人は血迷って犬小屋にお邪魔しようとしていたのです。だって・・・。立派過ぎる・・・。
しかもよくみるとワンちゃんを囲う外壁に80年代以降のイヤープレートが飾ってあります。レンガにイヤープレート。雨ざらし。でもすてき。
皆様お店ではほんとうに気さくで楽しいのですがお伺いすると今度はこちらが緊張しちゃいます。
話は変わって。
こちらが世界一古いイヤープレート(今も続く)。BING&GRΦNDAHL。
デンマークのビングオーグレンダールの1895年度版です。
“Behind the Frozen Window” by F.A.Hallin 。
すてきな食器も作っていますが1987年にロイヤルコペンハーゲングループに吸収されました。ブランドはもちろん健在です。
で。その合併記念のプレートがこれです。
ね。コペンとビングの初年度版合体バージョンです。窯印もダブルネームになっています。ユニセットプレート。
昨日の2008年の101枚目のご紹介で今日は初年度版をご紹介しました。
ちなみに、ビングの初年度版以外は今現品ございます。